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1章

『…うー…眠い』


ぐぐっと仰け反り、腕を伸ばす。悠仁にあって宿儺に指を喰われる事件が起きてから早一日。現在徹夜して絵を描いてる、人を書くのは面倒だからやりたくなかったのに……


机の上には色鉛筆と悠仁の写真。下書きが終わったので現在は色塗り中、丁寧に描いてる故時間がかかる。非常にめんどうだ。


というか、宿儺の指を食べた悠仁の中にいる宿儺に指を喰われる私ってややこしいな。


元々疲れていたのもありウガーってなっているとドアが数回ノックされる


『どうぞ』


「(名前)ー、任務入ってるわよ…って隈凄いじゃない!!」


部屋に入ってきたのは野薔薇。どうやら任務がはいったらしい、それの連絡。スマホを見ればメールが何件か来ていた……普通に気付いてなかった


『今から着替えるからちょっと待って』


「ちょ、待ってちゃんと寝たの?」


『どっかのクズのお陰でオール』


「ちゃんと寝なさいよ!!」


『頭に響くから大きい声出すのやめて…』


昨日は長期任務の終わりだった。まだ最初に籠めた呪力が残っているようで誰にも見えないが『鳳凰』が外にいる。…誰にも見えないは語弊か、五条先生の眼なら見ることが出来るだろう。


術式を一旦発動させれば、絵に込めた呪力が無くなるまで絵の中に戻らない。故に普段は誰にも見えないようにして、呪力を温存させ待機させてある。この分だと今日の任務の内容は知らないが一回分くらいの戦闘なら多分持つだろう。


ハンガーに掛かっている制服に腕を通し、脱いだ寝間着を一先ず畳む。戻ってきた時に洗濯機にいれよう、面倒だ。準備をしながら野薔薇に問い掛ける。


『任務の内容は?』


「…少年院で受胎を確認。変態を遂げるタイプなら特級クラス、詳しくは不明よ」


言いづらそうに口を開く。特級……準一級の私にどうしろと?


『メンバーは?』


「私達と虎杖と伏黒」


『…無理じゃない?常識的に考えて』


階級差が激しい、祓える訳がない


「祓うんじゃなくてあくまで非術師の救出が目的。無理でもやるしかないじゃない」


『…そうだね』


必要最低限の荷物を持ち、部屋から出る。外は雨が降りそうだ……嫌な予感を感じつつも、野薔薇と共に歩き出した
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