このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

一章

「家に帰ったらお父さん達は……食べられてた

一応近隣の家は全部見たけど…皆手後れ


椿ちゃんが心配で此方に来たら椿ちゃんが死なない化け物と戦ってたから、家に硫酸取りに行ってきて今に至るの。質問は?」


そうか……皆こいつに殺られたのか……また生き残ってしまった

助けることが出来なかった。


『いや、ない……瑞希、ごめんね』


「椿ちゃんは悪くないじゃん、気にしないで」


そういって切なそうに笑う瑞希。申し訳なさでいっぱいだ、だから


『絶対瑞希だけは守るね』


瑞希の背後に忍び寄る先程の化け物に一発、思いっきり蹴りをいれた。


「っ……よく反応したね!!」


『気配がわかりやすいんだよ!!そのでたらめな気配が!!!』


また炎を出されても面倒な為距離をとる。というか家が燃えてるのってこれが原因か??(正解)


真面目に疑問に思いつつ、瑞希に声をあげる。


『瑞希!!!ごめんだけど、私がさっき吹っ飛ばされて襖が壊れてる部屋の箪笥の二段目!!

其処に剣について書かれた本があるから燃える前に取って!!そして村から逃げて!!!私が時間稼ぐから!!』


「駄目だよ!!取りに行くのは大丈夫だけど燃えているんだから一酸化炭素が辺りに充満している、椿ちゃんも逃げないと駄目!!!」


『一酸化炭素が何か知らないけど、父上の仇をとるか無理そうだったから逃げるから取ってきて!!』


「なら取ってくるけど、ちゃんと逃げてよね!?」


なんとか瑞希から許可をもぎ取り、部屋に走っていくのを確認すれば転がっていた木刀を拾い、化物に向ける。


一酸化炭素ってなんだろう。そして、なんで瑞希は口元に布を当ててるのだろうか。(教育を受けてない馬鹿)


そして__


『はぁぁ!!!!』


多分半時(30分)は経った……死なないし、熱い。息が出来ない、苦しい。少しずつ頭が真っ白になっていく感覚に襲われる。


なんでこんなに苦しいの?普段なら余裕で耐えられるのに。熱いからか??(A.一酸化炭素吸い込みまくってるから)


『っ…ごほっ…ごほっ……ぅぐっ…』


息が上手く吸えない、苦しい。瑞希には危なくなったら退くっていったけど…自分の命に価値なんてない


だから、退くつもりはない。


命を賭しても、こいつは〝殺す〟
6/7ページ
スキ