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第一章

皆バラバラになった、現に私も、


「消えろ、それともこの(ruby:肉体:からだ)に殺して欲しいか?」


大切な人の肉体が奪われ、そして家族とも離れ離れになった。


元々集られやすい体質の私に、今の渋谷はキツイ。


既に体中傷だらけだ。反転術式で治す、おかげで呪力が大分持っていかれた。


夏油様のいないこの世界に意味なんてない


『美々子、菜々子…夏油様…本物の夏油様に、もう一度会いたい?』


「…会いたいに決まってる」


『(ruby:猿:非術師)が嫌いじゃなくてもいい?……否、会える形が違っても』


「?…なんでそんな事を聞くの?」


『私ね、過去に行こうかなって……夏油様が非術師が嫌いにならない、幸せな世界を作ろうかなって』


「っでも」


『それじゃあ美々子と菜々子が、夏油様に助けられなくて幸せになれない。そう言いたいんだよね?


大丈夫、必ず貴女達を迎えに行くから…だから』


私に夏油様を助ける為に、過去に戻る事を許して


泣きながら笑う。過去に戻るという事は、私が改変してしまうから今までの思い出が全て消えてしまうという事だ


『私ね……夏油様には死なないで欲しいの…

偽物に奪われるなんて耐えられない


偽物が笑う世界が出来るなら、過去でも何でも改変して計画をぶち壊してやる』


「待って、椿……その術を使ったら貴方は…」


『ごめんね…大好きだよ……これからもずっと』


泣きながら微笑む、そして私は


『時空操術──遡行』


時を巻き戻した。


13年前の10月31日に
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