第14話
一方その頃、ヒウンシティはポケモンセンター。
サニワの放つ異様な雰囲気を目の当たりにした面々。あまりにも別人すぎるが故に、彼女の管狐は質問責めに遭っていた。
「ちょっとこんのすけ! サニワがテロリスト殲滅部隊に所属していたってどういう事よ‼︎」
「オレ、そんな事一言も聞いてないぜ!」
「……仕方がありませんね。先に申し上げておきます。あまりにも荒唐無稽な内容ですが、今からお話しする内容は全て事実です」
苦虫を噛み潰したような、急に陽が翳ったような顔になり、目を伏せたこんのすけ。彼の反応に、優しげな声色でデントが声をかける。
「いいのかい? こんのすけ」
「行動を共にする以上、秘密にする事は出来ませんからね。お話しできるのは、軍事機密に触れない程度のものですが」
管狐は覚悟を決めたのか、すっくと顔を上げ、淡々と主人の過去について語り始めた。ショックで失神しないでくださいね、と付け加えて。
サニワは、何らかの理由で親に棄てられた孤児 であった。
泉の如く溢るる神通力や、ピンと長く尖った耳に、雪の如く真っ白な肌など、普通の人間とはかけ離れた容姿。そこから推察するに、神として祀られるような神格の高い神と、人間との間に生まれた子。半人半神、現人神 なのである。
しかし、なぜそんな子どもが親から棄てられたのか、今となっては全くわからない。本人も記憶が朧げで、政府の記録にも記されていないのだ。
恐らく付喪神を顕現出来ないほど霊力の少ない審神者の元に拾われた。否、誘拐されたのだろう。彼女は、座敷牢に監禁されていた。その力を搾取する為だけに、暗い牢の中に、閉じ込められた。
とある一振りの刀剣男士の密告・救出されたのち、審神者のいない本丸に放り出されたサニワ。今度こそ幸せになれるはずだったのだが、その本丸の彼らは、審神者に虐げられていた。審神者を恨んでいた。憎んでいた。
今度は理不尽な暴力を、ただただ振るわれる生活。非道な目に遭っていた。彼女は、何もしていないのに。
最初にこの世界に迷い込み、ダンデたちと出逢ったのもこの時期である。
あまりに悲惨な過去に、一同は息を呑む。こんなに理不尽な目に遭って良いはずがない。どうして、こんなにも酷い目に遭わなければいけないのか、と。
それからしばらくして、サニワは再び保護され、理不尽な暴力を受ける事はなくなった。だが、戦火の中に身を置く状況は変わらない。
サニワは軍大学に最年少で入学し、首席で卒業した。卒業生が彼女しかいないので当然である。皆戦禍に呑まれ、死んだのだから。
大学卒業後、サニワは審神者として采配を振るいつつ、彼女の持つ神通力を活用するため、本丸に起こった超常現象を解決する部隊に所属し、その長を務めることになった———浄霊部隊大隊長として。
その為、審神者としての実力だけでなく、本人の戦闘力も尋常ではなく高く、若いながらも幾度も命のやり取りを経験し、数多くの修羅場をくぐり抜けてきたのだ。
その強さ故に、サニワは、敵側だけでなく味方からもこう呼ばれるほど、畏れられるほどだった。『人間の心を持たぬ化け物』『天使の皮を被った悪魔』と。
しん、と静まり返る室内。しかし、それを打破するのはすぐのことだった。真っ先に声を上げたのはビートだった。
「悪魔だなんて酷い言い様じゃないですか‼ 敵はともかく味方の人も、随分と視力が悪いようですね!」
「うちも。サニワが優しい子やって……わかっとるけんね……!」
「……ありがとうございます。主さまは、本来であれば慈悲深く、穏やかな方なのです」
サニワが本丸を治めていたときも、自らよりも刀剣男士の皆のことを気にかけていた。それは本丸を離れている今でも変わらず、刀剣男士のことを想い続けている。
サニワの放つ異様な雰囲気を目の当たりにした面々。あまりにも別人すぎるが故に、彼女の管狐は質問責めに遭っていた。
「ちょっとこんのすけ! サニワがテロリスト殲滅部隊に所属していたってどういう事よ‼︎」
「オレ、そんな事一言も聞いてないぜ!」
「……仕方がありませんね。先に申し上げておきます。あまりにも荒唐無稽な内容ですが、今からお話しする内容は全て事実です」
苦虫を噛み潰したような、急に陽が翳ったような顔になり、目を伏せたこんのすけ。彼の反応に、優しげな声色でデントが声をかける。
「いいのかい? こんのすけ」
「行動を共にする以上、秘密にする事は出来ませんからね。お話しできるのは、軍事機密に触れない程度のものですが」
管狐は覚悟を決めたのか、すっくと顔を上げ、淡々と主人の過去について語り始めた。ショックで失神しないでくださいね、と付け加えて。
サニワは、何らかの理由で親に棄てられた
泉の如く溢るる神通力や、ピンと長く尖った耳に、雪の如く真っ白な肌など、普通の人間とはかけ離れた容姿。そこから推察するに、神として祀られるような神格の高い神と、人間との間に生まれた子。半人半神、
しかし、なぜそんな子どもが親から棄てられたのか、今となっては全くわからない。本人も記憶が朧げで、政府の記録にも記されていないのだ。
恐らく付喪神を顕現出来ないほど霊力の少ない審神者の元に拾われた。否、誘拐されたのだろう。彼女は、座敷牢に監禁されていた。その力を搾取する為だけに、暗い牢の中に、閉じ込められた。
とある一振りの刀剣男士の密告・救出されたのち、審神者のいない本丸に放り出されたサニワ。今度こそ幸せになれるはずだったのだが、その本丸の彼らは、審神者に虐げられていた。審神者を恨んでいた。憎んでいた。
今度は理不尽な暴力を、ただただ振るわれる生活。非道な目に遭っていた。彼女は、何もしていないのに。
最初にこの世界に迷い込み、ダンデたちと出逢ったのもこの時期である。
あまりに悲惨な過去に、一同は息を呑む。こんなに理不尽な目に遭って良いはずがない。どうして、こんなにも酷い目に遭わなければいけないのか、と。
それからしばらくして、サニワは再び保護され、理不尽な暴力を受ける事はなくなった。だが、戦火の中に身を置く状況は変わらない。
サニワは軍大学に最年少で入学し、首席で卒業した。卒業生が彼女しかいないので当然である。皆戦禍に呑まれ、死んだのだから。
大学卒業後、サニワは審神者として采配を振るいつつ、彼女の持つ神通力を活用するため、本丸に起こった超常現象を解決する部隊に所属し、その長を務めることになった———浄霊部隊大隊長として。
その為、審神者としての実力だけでなく、本人の戦闘力も尋常ではなく高く、若いながらも幾度も命のやり取りを経験し、数多くの修羅場をくぐり抜けてきたのだ。
その強さ故に、サニワは、敵側だけでなく味方からもこう呼ばれるほど、畏れられるほどだった。『人間の心を持たぬ化け物』『天使の皮を被った悪魔』と。
しん、と静まり返る室内。しかし、それを打破するのはすぐのことだった。真っ先に声を上げたのはビートだった。
「悪魔だなんて酷い言い様じゃないですか‼ 敵はともかく味方の人も、随分と視力が悪いようですね!」
「うちも。サニワが優しい子やって……わかっとるけんね……!」
「……ありがとうございます。主さまは、本来であれば慈悲深く、穏やかな方なのです」
サニワが本丸を治めていたときも、自らよりも刀剣男士の皆のことを気にかけていた。それは本丸を離れている今でも変わらず、刀剣男士のことを想い続けている。