第13話
ホップとサニワは、ポケモンセンターで回復させた飛行ポケモンをそれぞれボールから出し、彼らの背に跨る。そして、北の方角へ突き進んだ。
しばらく進むと、確かに二人の博士の調査通り、砂嵐がの勢いが非常に激しい。目の前が黄色に染まるほどだ。
サニワは航空眼鏡 を装着する。ホップはギュッと目を瞑っていたが、サニワがポケモン用の防塵ゴーグルを投げ渡した。
「……本当に、風……とっても、強い。……急ぐ、良い?」
「アーマーガア、大丈夫か?」
防塵ゴーグルを装着しつつホップが尋ねると、大丈夫だとアーマーガアは返事を返し、一気に加速した。
サニワは、崩れ落ちた建造物に紛れて徐に動く何かを発見した。硬そうな皮膚は岩タイプだろうか。ポケモンに気づかれないよう、徐々に高度を下げていく。砂地に着地し、崩れた壁に身を隠しながらそれを観察する。
そのポケモンは、頑丈な岩の鎧を身に纏うポケモン————バンギラス———であった。
バンギラスは主に、ガラル地方やジョウト地方に生息する珍しいポケモンである。少なくとも、このイッシュ地方で野生は確認されていないはずだ。近くに人間の気配は見当たらない。捨てられたのだろうか。
するとサニワの足元の地面が揺れ、咄嗟に後ろへ飛び退く。すると、地中から巨大な岩が突き出した。バンギラスのストーンエッジだ。
バンギラスの方を見遣ると、それは殺気に満ちた眼差しで、彼女たちの方向を見ていた。
バンギラスは周囲のポケモンの身が震えるほどの強大な雄叫びを上げると、今度はその巨大な体躯を揺らし、サニワたちに襲いかかった。即座にホップは臨戦態勢を取り、攻撃の指示を出す。
「アーマーガア! バンギラスへ鋼の翼!」
アーマーガアの強固な翼がバンギラスに突き刺さった。急所に食らったのか、バンギラスはピクリとも動かない。倒れることも、なかった。
攻撃したあれは、バンギラスなどではない。
サニワが思った直後であった。突如、アーマーガアの腹に勢いよく岩がめり込む。効果抜群の技、その上急所に食らった彼は後ろに倒れ込んだ。
アーマーガアが攻撃したのは、バンギラスではなかった。古代の遺跡の廃墟の一部だったのだ。
ホップは戦闘不能に陥ったアーマーガアをボールへ戻す。彼は苦虫を噛み潰したように、険しい表情を浮かべた。
「アーマーガア! 戻れ!」
「ホップ、鞄……怪我、治す、ある! ……わたし、戦う!」
「わかったぞ!」
「しなつちゃん、波導弾!」
背後を取ったトゲキッスの格闘技が、バンギラスの後頭部に直撃する。しかし効果抜群の技を食らってもなお、それの闘志は治 ることを知らない。
今度は真正面からエアスラッシュを繰り出すも、バンギラスの噛み砕くにより受け止められる。そしてそのまま鋭利な牙がトゲキッスに襲いかかった。顎にかなり力を入れているのか、トゲキッスが足掻いても身体から牙が中々抜けない。
ホップは冷や汗を垂れ流したが、サニワは彼とは対照的に、悪巧みをする悪タイプのような、狡猾な笑みを浮かべていた。
「しなつちゃん! 電磁波!」
至近距離で電磁波を食らい、バンギラスは麻痺状態に陥った。状態異常となったことで力が緩まり、トゲキッスの身体から牙が抜けて距離を取る。
さらさら岩でも所持していたのだろうか、バンギラスが引き起こしていた砂嵐が止み、天から照らす光がトゲキッスの白銀の翼と、主人の月光色の髪を煌めかせた。
「マジカルシャイン!」
無防備となった岩でできた巨体に、効果抜群のフェアリー技が襲いかかる。遂に難攻不落の要塞を攻め落とし、巨躯は地面に頽れたのだった。
しばらく進むと、確かに二人の博士の調査通り、砂嵐がの勢いが非常に激しい。目の前が黄色に染まるほどだ。
サニワは
「……本当に、風……とっても、強い。……急ぐ、良い?」
「アーマーガア、大丈夫か?」
防塵ゴーグルを装着しつつホップが尋ねると、大丈夫だとアーマーガアは返事を返し、一気に加速した。
サニワは、崩れ落ちた建造物に紛れて徐に動く何かを発見した。硬そうな皮膚は岩タイプだろうか。ポケモンに気づかれないよう、徐々に高度を下げていく。砂地に着地し、崩れた壁に身を隠しながらそれを観察する。
そのポケモンは、頑丈な岩の鎧を身に纏うポケモン————バンギラス———であった。
バンギラスは主に、ガラル地方やジョウト地方に生息する珍しいポケモンである。少なくとも、このイッシュ地方で野生は確認されていないはずだ。近くに人間の気配は見当たらない。捨てられたのだろうか。
するとサニワの足元の地面が揺れ、咄嗟に後ろへ飛び退く。すると、地中から巨大な岩が突き出した。バンギラスのストーンエッジだ。
バンギラスの方を見遣ると、それは殺気に満ちた眼差しで、彼女たちの方向を見ていた。
バンギラスは周囲のポケモンの身が震えるほどの強大な雄叫びを上げると、今度はその巨大な体躯を揺らし、サニワたちに襲いかかった。即座にホップは臨戦態勢を取り、攻撃の指示を出す。
「アーマーガア! バンギラスへ鋼の翼!」
アーマーガアの強固な翼がバンギラスに突き刺さった。急所に食らったのか、バンギラスはピクリとも動かない。倒れることも、なかった。
攻撃したあれは、バンギラスなどではない。
サニワが思った直後であった。突如、アーマーガアの腹に勢いよく岩がめり込む。効果抜群の技、その上急所に食らった彼は後ろに倒れ込んだ。
アーマーガアが攻撃したのは、バンギラスではなかった。古代の遺跡の廃墟の一部だったのだ。
ホップは戦闘不能に陥ったアーマーガアをボールへ戻す。彼は苦虫を噛み潰したように、険しい表情を浮かべた。
「アーマーガア! 戻れ!」
「ホップ、鞄……怪我、治す、ある! ……わたし、戦う!」
「わかったぞ!」
「しなつちゃん、波導弾!」
背後を取ったトゲキッスの格闘技が、バンギラスの後頭部に直撃する。しかし効果抜群の技を食らってもなお、それの闘志は
今度は真正面からエアスラッシュを繰り出すも、バンギラスの噛み砕くにより受け止められる。そしてそのまま鋭利な牙がトゲキッスに襲いかかった。顎にかなり力を入れているのか、トゲキッスが足掻いても身体から牙が中々抜けない。
ホップは冷や汗を垂れ流したが、サニワは彼とは対照的に、悪巧みをする悪タイプのような、狡猾な笑みを浮かべていた。
「しなつちゃん! 電磁波!」
至近距離で電磁波を食らい、バンギラスは麻痺状態に陥った。状態異常となったことで力が緩まり、トゲキッスの身体から牙が抜けて距離を取る。
さらさら岩でも所持していたのだろうか、バンギラスが引き起こしていた砂嵐が止み、天から照らす光がトゲキッスの白銀の翼と、主人の月光色の髪を煌めかせた。
「マジカルシャイン!」
無防備となった岩でできた巨体に、効果抜群のフェアリー技が襲いかかる。遂に難攻不落の要塞を攻め落とし、巨躯は地面に頽れたのだった。