第7話
サトシたちはジム戦に備えるべく、ポケモンセンターで朝食を摂っていた。その中にはサニワの姿もある。
ひとりで食べる食事はさぞ味気ないものだろうからと、彼らの厚意に甘えてサニワはテーブルに置かれているサンドイッチを咀嚼していた。
敬称はなくてもいいと伝えているので、全員敬語も敬称も外しているのだが。
「デントさま。そちらの食器は下げてもよろしいでしょうか? 主さまがタイミングを伺っているようです」
「基本的にはこんのすけが喋るんだね。サニワは喋るのは嫌なのかい?」
「……違う。……言葉、知る、ない。わかる、ない。……むずかしい」
「異世界ですから。文法も文字も発音も、何から何まで違います。私の場合は首輪に翻訳機能が付いておりますから、支障はありませんが……。主さまは、一から勉強されて今に至ります。それゆえ片言なのです」
「言葉を一から⁉︎ 凄いじゃない!」
「どうやって勉強したんだ?」
「……テレビ。見た……たくさん」
「本当にサニワは良い子ねぇ、感心するわ……。子どものサトシとは大違いね!」
「どういう意味だよアイリス! サニワの方が小さいだろ!」
「何ってそのまんまの意味だけど? それに、子どもかどうかは背丈なんて関係ないのよ」
「サニワだって、俺と同じようにサンヨウシティジムは全員とバトルしたじゃんか!」
「……喧嘩、だめ」
サニワは一触即発だった雰囲気を宥め、サトシをアロエとのジム戦に集中させる。
ただ彼女の表情は、全くの無表情で感情が全く読めない。その上顔立ちが整っている分、「怒られている」と感じた子ども二人は、すぐに大人しくなった。
朝食を平らげ、コンディションを整えたサトシたちが訪れたのが、あの膨大な量を保存している書庫だ。
サトシはやや勉強や読書が苦手な部類に入る。アロエが勧めた本を早速「ジム戦のためだ! なんでも読んでやる!」と手に取ると、あのバトルフィールドへ続く階段が現れた。
「大体はアタシの言うことに裏があるって思い込んで、大抵は自分の好きなジャンルを探したり、薄い本から読もうとするもんだけどねぇ」
「サニワさんといい、今回のチャレンジャーはなかなかストレートですね、ママ」
「……主さまはただ、せっかくお勧めしてくださったものだからと、好きなジャンルの真逆のものを選んだのでしょう」
「え、そうだったのかい? どうりで全く手も足も出ないわけだよ」
アロエはこの仕掛けで挑戦者がどんなトレーナーか試している。
サトシは一体どんなトレーナーと感じたのか気になり、こんのすけはアロエに尋ねてみた。
「アロエさま。サトシは、どんなトレーナーですか?」
「見たとおりそのまんま、こっちの挑発もホイホイ乗っかってくる。その性格がバトルにどう反映されるのか、研究させて貰おうじゃないか」
「サトシ、かなりの言われようね……」
「でも、アロエさんのテイスティングも間違ってはいないからね」
「主さまも最初にこの本を選ばれましたから……。断ると悪いからという遠慮の塊のような理由ではありますが」
「こんのすけ、それフォローになってないわよ」
「おいおい……。まぁ見てろって! じっくり研究してくださいよ、アロエさん!」
辛辣な言葉の数々に、実際当てはまっている為、アイリスとデントはただ苦笑いを零すしかなかったが、当の本人 は至ってやる気満々だった。
ひとりで食べる食事はさぞ味気ないものだろうからと、彼らの厚意に甘えてサニワはテーブルに置かれているサンドイッチを咀嚼していた。
敬称はなくてもいいと伝えているので、全員敬語も敬称も外しているのだが。
「デントさま。そちらの食器は下げてもよろしいでしょうか? 主さまがタイミングを伺っているようです」
「基本的にはこんのすけが喋るんだね。サニワは喋るのは嫌なのかい?」
「……違う。……言葉、知る、ない。わかる、ない。……むずかしい」
「異世界ですから。文法も文字も発音も、何から何まで違います。私の場合は首輪に翻訳機能が付いておりますから、支障はありませんが……。主さまは、一から勉強されて今に至ります。それゆえ片言なのです」
「言葉を一から⁉︎ 凄いじゃない!」
「どうやって勉強したんだ?」
「……テレビ。見た……たくさん」
「本当にサニワは良い子ねぇ、感心するわ……。子どものサトシとは大違いね!」
「どういう意味だよアイリス! サニワの方が小さいだろ!」
「何ってそのまんまの意味だけど? それに、子どもかどうかは背丈なんて関係ないのよ」
「サニワだって、俺と同じようにサンヨウシティジムは全員とバトルしたじゃんか!」
「……喧嘩、だめ」
サニワは一触即発だった雰囲気を宥め、サトシをアロエとのジム戦に集中させる。
ただ彼女の表情は、全くの無表情で感情が全く読めない。その上顔立ちが整っている分、「怒られている」と感じた子ども二人は、すぐに大人しくなった。
朝食を平らげ、コンディションを整えたサトシたちが訪れたのが、あの膨大な量を保存している書庫だ。
サトシはやや勉強や読書が苦手な部類に入る。アロエが勧めた本を早速「ジム戦のためだ! なんでも読んでやる!」と手に取ると、あのバトルフィールドへ続く階段が現れた。
「大体はアタシの言うことに裏があるって思い込んで、大抵は自分の好きなジャンルを探したり、薄い本から読もうとするもんだけどねぇ」
「サニワさんといい、今回のチャレンジャーはなかなかストレートですね、ママ」
「……主さまはただ、せっかくお勧めしてくださったものだからと、好きなジャンルの真逆のものを選んだのでしょう」
「え、そうだったのかい? どうりで全く手も足も出ないわけだよ」
アロエはこの仕掛けで挑戦者がどんなトレーナーか試している。
サトシは一体どんなトレーナーと感じたのか気になり、こんのすけはアロエに尋ねてみた。
「アロエさま。サトシは、どんなトレーナーですか?」
「見たとおりそのまんま、こっちの挑発もホイホイ乗っかってくる。その性格がバトルにどう反映されるのか、研究させて貰おうじゃないか」
「サトシ、かなりの言われようね……」
「でも、アロエさんのテイスティングも間違ってはいないからね」
「主さまも最初にこの本を選ばれましたから……。断ると悪いからという遠慮の塊のような理由ではありますが」
「こんのすけ、それフォローになってないわよ」
「おいおい……。まぁ見てろって! じっくり研究してくださいよ、アロエさん!」
辛辣な言葉の数々に、実際当てはまっている為、アイリスとデントはただ苦笑いを零すしかなかったが、当の