第40話
フラダリラボへ突入したセレナたちは、マノンの誘導に従って内部を駆け抜けていく。
サニワが意識を失っている間に、彼女からポケモンたちを託されたマノンは、積極的に、献身的な介護していた。サニワの居場所を良く知っているのはマノンだけだ。
ところが、女幹部の一人であるコレアがその道を阻んだ。彼女のドラピオンによって発射されたヘドロ爆弾が襲いかかる。
何とかセレナたちは回避できたが、変装したロケット団に直撃してしまった。
「やーだあ。取材は事前に許可を取ってもらわなきゃ!」
「よくもー!」
「やってくれたじゃないか!」
「ニャーたちを怒らせたのニャ!」
自らあっさりと変装を解いたロケット団。今まで正義感の強い報道陣だと思い込んでいたセレナたちは驚くが、ロケット団に促されて先へと進む。
パンプジンのタネマシンガン、マーイーカのサイケ光線がヘドロ爆弾とぶつかり合う。その衝撃で黒煙が上がり、マノンたちはその黒い煙に巻いて先へと進むのだった。
プリズムタワー屋上では、サトシたちがフラダリと激戦を繰り広げていた。
フラダリのメガギャラドスの攻撃力は凄まじく、破壊光線でヌメルゴンが戦闘不能に持ち込まれる。
「これで終わりか?」
「まだだ‼︎ 闘争本能だか何だか知らないけど、ポケモンたちの力はそれだけじゃない‼︎ 俺とポケモンの力は、お互いを信じ、お互いが大好きで大好きでしょうがないっていう気持ちだ! わからないならここでお前に教えてやる‼︎」
ファイアローがニトロチャージを、ゲッコウガは居合切りを繰り出した。だがストーンエッジで迎撃され、メガリザードンが二匹を受け止めた隙にドラゴンテールで追撃される。
メガリザードンとゲッコウガはまだ戦う意志を見せていたが、弱点である岩技が直撃したファイアローはぐったりと地面に伏せている。
「どうした。随分と偉そうな事を言っていたが、この程度か?」
とどめを刺そうと、メガギャラドスの破壊光線が発射される。ところがそれは、サトシたちのポケモンに当たることはなかった。
「あ、貴方は……!」
「パキラ⁉︎」
「もう止めにしましょ、フラダリ。私は、この子たちに賭けてみることにした」
反旗を翻したのは、フラダリの側近とも言える存在。カロスリーグ四天王であり、炎タイプの使い手でもあり、ニュースキャスターとしても名を馳せる存在。パキラだった。
まさかアランだけでなく、パキラまでも裏切られるとは。悔しそうな表情を見せるフラダリに、説得するようにパキラは語りかける。
「私も、今の世界が決して幸せだといえないのはわかってる」
「それでいてなぜ邪魔をする?」
「彼らを見たからよ。世界を変えることは、世界を破壊することではないはず。彼らのような人たちだっている」
「では、聴こうパキラ。今まさに負けようとしているこの者たちに、どんな世界が創れるというのだ?」
「まだ負けてないわ」
きっぱりと言い放ったパキラの双眸は、意志を堅く宿していた。それはサトシも、アランも同じだ。
「もちろん、彼らだけじゃどうしようも出来ない。そんな時、私たち大人が手を差し伸べればきっと変えられる。私は彼らの先を見たいと思った」
「……話にならんな」
パキラの言葉を一蹴したフラダリは、メガギャラドスに焼き尽くす攻撃の指示を出した。灼熱の炎が向かってくる。
すかさずゲッコウガが水手裏剣で相殺する。水蒸気爆発が発生したが、ゲッコウガにダメージはない。
「フラダリ! お前がこの世界を嫌いになろうが何だろうが、世界は人とポケモン、皆のものなんだ! 壊すとか変えるとか、明日が来ないとか勝手な事を言うな‼︎
明日には大切な人に逢える人も、明日には夢を叶える人も、明日にはトレーナーとして旅立つ人も、明日には傷が治る人も、一人ひとりに明日があるんだ! その明日を奪っていい理由が何処にあるんだよ‼︎ だから俺は、ポケモンたちと明日のために戦う‼︎」
「……彼らを信じて、未来を託しては?」
「……誠にもって甘過ぎる。そんな事は私だってとうの昔に考えてきたのだ‼︎」
フラダリの吐露に、こんのすけは同情した。彼は人間の醜い部分を、沢山見てきたのだろう。
審神者は職業柄、人類の黒歴史も「正史」として守っていかなければならない。
サニワの世界では、戦争で。飢餓で。人災で。沢山の人が死んだ。血に塗れた黒歴史も守らなければならないのだ。
思わず威嚇を止めてしまったこんのすけ。だが彼のせいでサニワは昏睡状態に陥り、主人の仇とも言える存在で。こんのすけは懊悩した。
サニワが意識を失っている間に、彼女からポケモンたちを託されたマノンは、積極的に、献身的な介護していた。サニワの居場所を良く知っているのはマノンだけだ。
ところが、女幹部の一人であるコレアがその道を阻んだ。彼女のドラピオンによって発射されたヘドロ爆弾が襲いかかる。
何とかセレナたちは回避できたが、変装したロケット団に直撃してしまった。
「やーだあ。取材は事前に許可を取ってもらわなきゃ!」
「よくもー!」
「やってくれたじゃないか!」
「ニャーたちを怒らせたのニャ!」
自らあっさりと変装を解いたロケット団。今まで正義感の強い報道陣だと思い込んでいたセレナたちは驚くが、ロケット団に促されて先へと進む。
パンプジンのタネマシンガン、マーイーカのサイケ光線がヘドロ爆弾とぶつかり合う。その衝撃で黒煙が上がり、マノンたちはその黒い煙に巻いて先へと進むのだった。
プリズムタワー屋上では、サトシたちがフラダリと激戦を繰り広げていた。
フラダリのメガギャラドスの攻撃力は凄まじく、破壊光線でヌメルゴンが戦闘不能に持ち込まれる。
「これで終わりか?」
「まだだ‼︎ 闘争本能だか何だか知らないけど、ポケモンたちの力はそれだけじゃない‼︎ 俺とポケモンの力は、お互いを信じ、お互いが大好きで大好きでしょうがないっていう気持ちだ! わからないならここでお前に教えてやる‼︎」
ファイアローがニトロチャージを、ゲッコウガは居合切りを繰り出した。だがストーンエッジで迎撃され、メガリザードンが二匹を受け止めた隙にドラゴンテールで追撃される。
メガリザードンとゲッコウガはまだ戦う意志を見せていたが、弱点である岩技が直撃したファイアローはぐったりと地面に伏せている。
「どうした。随分と偉そうな事を言っていたが、この程度か?」
とどめを刺そうと、メガギャラドスの破壊光線が発射される。ところがそれは、サトシたちのポケモンに当たることはなかった。
「あ、貴方は……!」
「パキラ⁉︎」
「もう止めにしましょ、フラダリ。私は、この子たちに賭けてみることにした」
反旗を翻したのは、フラダリの側近とも言える存在。カロスリーグ四天王であり、炎タイプの使い手でもあり、ニュースキャスターとしても名を馳せる存在。パキラだった。
まさかアランだけでなく、パキラまでも裏切られるとは。悔しそうな表情を見せるフラダリに、説得するようにパキラは語りかける。
「私も、今の世界が決して幸せだといえないのはわかってる」
「それでいてなぜ邪魔をする?」
「彼らを見たからよ。世界を変えることは、世界を破壊することではないはず。彼らのような人たちだっている」
「では、聴こうパキラ。今まさに負けようとしているこの者たちに、どんな世界が創れるというのだ?」
「まだ負けてないわ」
きっぱりと言い放ったパキラの双眸は、意志を堅く宿していた。それはサトシも、アランも同じだ。
「もちろん、彼らだけじゃどうしようも出来ない。そんな時、私たち大人が手を差し伸べればきっと変えられる。私は彼らの先を見たいと思った」
「……話にならんな」
パキラの言葉を一蹴したフラダリは、メガギャラドスに焼き尽くす攻撃の指示を出した。灼熱の炎が向かってくる。
すかさずゲッコウガが水手裏剣で相殺する。水蒸気爆発が発生したが、ゲッコウガにダメージはない。
「フラダリ! お前がこの世界を嫌いになろうが何だろうが、世界は人とポケモン、皆のものなんだ! 壊すとか変えるとか、明日が来ないとか勝手な事を言うな‼︎
明日には大切な人に逢える人も、明日には夢を叶える人も、明日にはトレーナーとして旅立つ人も、明日には傷が治る人も、一人ひとりに明日があるんだ! その明日を奪っていい理由が何処にあるんだよ‼︎ だから俺は、ポケモンたちと明日のために戦う‼︎」
「……彼らを信じて、未来を託しては?」
「……誠にもって甘過ぎる。そんな事は私だってとうの昔に考えてきたのだ‼︎」
フラダリの吐露に、こんのすけは同情した。彼は人間の醜い部分を、沢山見てきたのだろう。
審神者は職業柄、人類の黒歴史も「正史」として守っていかなければならない。
サニワの世界では、戦争で。飢餓で。人災で。沢山の人が死んだ。血に塗れた黒歴史も守らなければならないのだ。
思わず威嚇を止めてしまったこんのすけ。だが彼のせいでサニワは昏睡状態に陥り、主人の仇とも言える存在で。こんのすけは懊悩した。