第29話
早速バトルフィールドに移動したサニワ。カミツレはゼブライカを、サニワはサーナイトを送り出す。
サニワが身に付けているチョーカーに触れると、サーナイトが装着しているペンダントが共鳴し、膨大な光に包まれた。メガシンカの兆しだ。
『祓 い給 え 清め給え 夜 の守り 日 の守り 守り恵み 幸 え給えと 恐 み恐みも白 す』
サニワの宣告が終わると同時に、サーナイトはメガサーナイトへ変貌する。白い衣装は黒く染まり、咆哮が轟いた。
サーナイトは瞑想で特攻と特防を上昇させる。その隙にゼブライカの二度蹴りが炸裂したが、タイプ相性のこともあり全く効いていないも同然だ。
鬱陶しそうにサイコキネシスでゼブライカの動きを止めると、そのまま空中へ放り投げる。
『タイプ相性の悪い技といえど、その程度の威力か……いいだろう、馬刺しにしてくれる!』
「シャドーボール」
一度に無数のシャドーボールが生み出され、ゼブライカを包み込む。視認出来る数でも十以上はありそうだ。
ニトロチャージで何とか回避しようとしたが、遅かった。ゼブライカへシャドーボールの弾幕が襲いかかる。
「ゼブライカ戦闘不能! メガサーナイトの勝ち!」
まさかの瞬殺に会場が騒めいた。だが勝負はまだ終了したわけではない。次鋒が電気・飛行の複合タイプであるエモンガだ。
カミツレは電気タイプの優れた素早さを生かすような戦法だ。アクロバットで空中を縦横無尽に舞い、相手を翻弄させるつもりらしい。
だがそれは、名将であるサニワの前には愚策と変貌する。
『……チタタプにでも調理するか』
「今よ! 燕返し!」
「サイコキネシス」
燕返しで仕留めようとしたエモンガを迎撃するかの如く、サイコキネシスで動きを止める。今度は空中へ放り投げるのではなく、勢いよく地面に叩きつけた。その衝撃で土煙が立ち昇る。
土煙が晴れバトルフィールドの視界が良好な状態に戻ると、固い地面にぽっかりとクレーターが開いており、その中央には目を回したエモンガが地面に沈み込んでいた。
「エモンガ戦闘不能! メガサーナイトの勝ち!」
圧勝だった。素早さで敵を翻弄するつもりが、圧倒的な力で捩じ伏せられる。
これがチャンピオンの実力か。そのあまりにも高い実力に、カミツレは思わず息を飲んだ。
「貴女たちの輝きがあまりにも眩しくて、思わずクラクラしちゃったわ。だけど、こっちも輝きを失ったわけじゃないの! マイエレクトリッククイーン・シビシラス! スポットライトの中へ‼︎」
『うわぁ……なんて美味しそうなポケモンだ……! あんなに活きの良いシラスは美味しいんだろなあ、踊り食いしたい……‼︎』
「確かに美味しそうではありますけど、踊り食いはちょっと。……あぁでも他の二体は馬刺しにチタタプでしたね」
「そんな事言ってたのか……⁉︎」
「サニワがそんな事を嬉々として口にするなんて……。オレサマ、サニワの育て方間違えたかもしれない」
『貴様らに育てられた覚えは微塵もないんだが』
まさかのブラックジョークに凍てつくギャラリーの面々。特にガラルの二人は衝撃を受けており、中でもキバナはそんな風に育てた覚えはないと豪語する。それもサニワは笑殺したが。
「シビシラス、たいあたり!」
猛スピードで突っ込んでくるシビシラスの攻撃。あまりにも素早いその動きは、最早体当たりの域を越え、突進や捨て身タックルに近い。
普通のトレーナーでは、大した策もないと攻撃を避けるにも一苦労だろう。ところが、それをいとも容易く躱す実力を持っていた。
「嘘でしょ⁉︎ 今まで躱されたことなかったのに!」
「ムーンフォース」
神秘的な月光がバトルフィールドを覆い隠し、技を避けようとしたシビシラスごと、フィールドを吹き飛ばす。
そんな圧倒的な力で吹き飛ばされたシビシラスが無事であるはずがなく、壁にめり込んだシビシラスの目は渦を巻いていた。
「シビシラス戦闘不能! メガサーナイトの勝ち! よって勝者、チャレンジャー・サニワ!」
審判の声がサニワ側の勝利を告げる。それと同時に、サーナイトが元の姿へ戻った。
サニワは労ろうとサーナイトの頭へ手を伸ばす。ところが小柄なサニワが比較的大きな体格のサーナイトの頭に届くはずもない。
サーナイトはサイコキネシスで主人を宙へ浮かせると、その労りを甘受した。
「ありがと。お疲れさま」
「まさか完封勝利されるとは思わなかったわ。貴女たちの輝き、眩しすぎてクラクラしちゃった! 勝利の証、ボルトバッジよ」
「……ありがと」
カミツレから受け取ったボルトバッジを受け取ったサニワは、サーナイトをボールへ戻し、バッジをガラル二人組に見せびらかした。相変わらずその表情は無であったが。
「……これで、主さまのガラルへの強制送還は白紙、ということで」
「ま、知ってたけどな。シロナやダンデ、それにオレサマより強い、ガラルのチャンピオンなんだしよ」
まさか本当に完封勝利されるとは思ってもいなかったのか、キバナはつまらなさそうに顔を歪める。
ダンデがサニワの頭を撫でようとしたその時、サニワの長い耳がぴくり、と動く。その直後、サニワは何かを見つけたのか、ジムの出口へ向かって猛ダッシュ。こんのすけが慌てて後を追う。
サトシたちも彼女の後を追い、ジムの出入り口へ向かう。そこには、ホウエン地方のコンテストマスター・ミクリの小脇に抱えられたサニワの姿があった。
サニワが身に付けているチョーカーに触れると、サーナイトが装着しているペンダントが共鳴し、膨大な光に包まれた。メガシンカの兆しだ。
『
サニワの宣告が終わると同時に、サーナイトはメガサーナイトへ変貌する。白い衣装は黒く染まり、咆哮が轟いた。
サーナイトは瞑想で特攻と特防を上昇させる。その隙にゼブライカの二度蹴りが炸裂したが、タイプ相性のこともあり全く効いていないも同然だ。
鬱陶しそうにサイコキネシスでゼブライカの動きを止めると、そのまま空中へ放り投げる。
『タイプ相性の悪い技といえど、その程度の威力か……いいだろう、馬刺しにしてくれる!』
「シャドーボール」
一度に無数のシャドーボールが生み出され、ゼブライカを包み込む。視認出来る数でも十以上はありそうだ。
ニトロチャージで何とか回避しようとしたが、遅かった。ゼブライカへシャドーボールの弾幕が襲いかかる。
「ゼブライカ戦闘不能! メガサーナイトの勝ち!」
まさかの瞬殺に会場が騒めいた。だが勝負はまだ終了したわけではない。次鋒が電気・飛行の複合タイプであるエモンガだ。
カミツレは電気タイプの優れた素早さを生かすような戦法だ。アクロバットで空中を縦横無尽に舞い、相手を翻弄させるつもりらしい。
だがそれは、名将であるサニワの前には愚策と変貌する。
『……チタタプにでも調理するか』
「今よ! 燕返し!」
「サイコキネシス」
燕返しで仕留めようとしたエモンガを迎撃するかの如く、サイコキネシスで動きを止める。今度は空中へ放り投げるのではなく、勢いよく地面に叩きつけた。その衝撃で土煙が立ち昇る。
土煙が晴れバトルフィールドの視界が良好な状態に戻ると、固い地面にぽっかりとクレーターが開いており、その中央には目を回したエモンガが地面に沈み込んでいた。
「エモンガ戦闘不能! メガサーナイトの勝ち!」
圧勝だった。素早さで敵を翻弄するつもりが、圧倒的な力で捩じ伏せられる。
これがチャンピオンの実力か。そのあまりにも高い実力に、カミツレは思わず息を飲んだ。
「貴女たちの輝きがあまりにも眩しくて、思わずクラクラしちゃったわ。だけど、こっちも輝きを失ったわけじゃないの! マイエレクトリッククイーン・シビシラス! スポットライトの中へ‼︎」
『うわぁ……なんて美味しそうなポケモンだ……! あんなに活きの良いシラスは美味しいんだろなあ、踊り食いしたい……‼︎』
「確かに美味しそうではありますけど、踊り食いはちょっと。……あぁでも他の二体は馬刺しにチタタプでしたね」
「そんな事言ってたのか……⁉︎」
「サニワがそんな事を嬉々として口にするなんて……。オレサマ、サニワの育て方間違えたかもしれない」
『貴様らに育てられた覚えは微塵もないんだが』
まさかのブラックジョークに凍てつくギャラリーの面々。特にガラルの二人は衝撃を受けており、中でもキバナはそんな風に育てた覚えはないと豪語する。それもサニワは笑殺したが。
「シビシラス、たいあたり!」
猛スピードで突っ込んでくるシビシラスの攻撃。あまりにも素早いその動きは、最早体当たりの域を越え、突進や捨て身タックルに近い。
普通のトレーナーでは、大した策もないと攻撃を避けるにも一苦労だろう。ところが、それをいとも容易く躱す実力を持っていた。
「嘘でしょ⁉︎ 今まで躱されたことなかったのに!」
「ムーンフォース」
神秘的な月光がバトルフィールドを覆い隠し、技を避けようとしたシビシラスごと、フィールドを吹き飛ばす。
そんな圧倒的な力で吹き飛ばされたシビシラスが無事であるはずがなく、壁にめり込んだシビシラスの目は渦を巻いていた。
「シビシラス戦闘不能! メガサーナイトの勝ち! よって勝者、チャレンジャー・サニワ!」
審判の声がサニワ側の勝利を告げる。それと同時に、サーナイトが元の姿へ戻った。
サニワは労ろうとサーナイトの頭へ手を伸ばす。ところが小柄なサニワが比較的大きな体格のサーナイトの頭に届くはずもない。
サーナイトはサイコキネシスで主人を宙へ浮かせると、その労りを甘受した。
「ありがと。お疲れさま」
「まさか完封勝利されるとは思わなかったわ。貴女たちの輝き、眩しすぎてクラクラしちゃった! 勝利の証、ボルトバッジよ」
「……ありがと」
カミツレから受け取ったボルトバッジを受け取ったサニワは、サーナイトをボールへ戻し、バッジをガラル二人組に見せびらかした。相変わらずその表情は無であったが。
「……これで、主さまのガラルへの強制送還は白紙、ということで」
「ま、知ってたけどな。シロナやダンデ、それにオレサマより強い、ガラルのチャンピオンなんだしよ」
まさか本当に完封勝利されるとは思ってもいなかったのか、キバナはつまらなさそうに顔を歪める。
ダンデがサニワの頭を撫でようとしたその時、サニワの長い耳がぴくり、と動く。その直後、サニワは何かを見つけたのか、ジムの出口へ向かって猛ダッシュ。こんのすけが慌てて後を追う。
サトシたちも彼女の後を追い、ジムの出入り口へ向かう。そこには、ホウエン地方のコンテストマスター・ミクリの小脇に抱えられたサニワの姿があった。