第24話
大事にキバゴを腕に抱くサニワ。人質を強奪されたズルズキンは、すぐさま彼女へ向かっていく。ところが、サーナイトのムーンフォースによって叩きつけられ、その身体は地面に減り込んだ。
まるで晒し首のように。地面から頭だけを生やしたその様は、今にも餌に飛びかからんとする狗神のようであった。そう感じたのは、サニワだけでなく彼女の管狐も同じだったらしい。
『……首を刎ねたら、狗神の代用品になるかな?』
『餓死寸前まで追い込んでいませんからね。呪詛にはやや不向きだと思いますよ』
サニワたちが非常に物騒な考え事をしているとは露知らず、心配そうにズルズキンを見つめるズルッグ。先ほどまで技を伝授して貰っていたためか、ズルッグはズルズキンの事が気になるようで、ニャースを盾にしてボールの中へ入ろうとしなかった。
「先ほどまで技を教えて貰っていたからか、どうやらズルッグはズルズキンの事を案じているようですね」
「……首、晒す、だめ。……お墓、掘る、しなきゃ」
「掘るんじゃニャくて引っ張り出してやれニャ!」
地面から自力で這い出たズルズキンは、今度は正々堂々とバトルを申し込んだ。効果は抜群で一撃で戦闘不能に陥ったものの、攻撃を受けてからそれなりに時間が経過している。回復する時間は十二分にあったのだ。
「さっきのは油断していたからやられた。ちゃんとバトルしよう、そして俺がバトルで勝ったら協力してくれ、と申しておりますが」
「なんだ。最初っからそう言えば良いんだよ。良いぜ、そのバトル乗った!」
バトル狂のサトシがズルズキンの相手をするらしい。サトシはポカブを戦場へ送り出した。ポカブは鼻から火の粉を出し、気合は十分である。
ちなみにバトルの結果は、ズルズキンの敗北であった。ポカブの素早い動きに翻弄され、ダメージの一つも負わせられなかったのである。
その後、サニワに手当されながら大泣きするズルズキン。対するサニワは一切動じず、てきぱきと治療を進める。
いつもであれば相手の様子を見ながら治療を進めていくのだが、痛がっているのを黙殺し、傷薬を吹きかけているため少々荒療治のようだ。
「何故このような真似をしたのか、洗いざらい話していただけませんか?」
「イッツ・取り調べターイム‼︎」
ニャースとデントは、よくある刑事ドラマの自白シーンをノリノリで演じているが、サニワはそれを冷ややかな目で見ていた。
ちなみに取り調べ中に食べさせれられるカツ丼は実際は無い。取調室で何かを食べさせるのは「自白目的で利益を与えた」とされ、実際に処分された例もある。
確かに勾留中は自由に食事ができないわけではないものの、あくまで扱いは出前なのだ。取り調べ中にカツ丼が出てくるようになったのは、戦後最大の誘拐事件と称される某事件と、刑事ドラマの影響が大きいらしい。
某事件で差し入れしたとされる刑事本人は否定しているそうだが。閑話休題。
ズルズキンはわんわんと大泣きしながら自白した。大切な寝ぐらを取られてしまい、ツンベアーやペンドラー、ヒヒダルマに声をかけたものの、皆断られてしまい、キバゴを捕獲すれば協力して貰えると考えての犯行だったらしい。
話を聞いて同情したのか、サトシたちはズルズキンに協力するらしい。それを聞いたニャースとサニワとこんのすけはギョッとした目で彼らを見遣った。
「きょ、協力されるのですか⁉︎」
「だって放っておけないだろ?」
「おミャーらはもうちょっと人を疑った方が良いのニャ! 悪い奴らに利用されたらどうするニャ⁉︎」
「お前が言うなオブザイヤーでは?」
まるで刃物のような、こんのすけの鋭利すぎるツッコミに、ニャースはガックリと項垂れる。サニワは叱る素振りを見せるどころか、悪びれる様子もなく、プイっとそっぽを向いた。
まるで晒し首のように。地面から頭だけを生やしたその様は、今にも餌に飛びかからんとする狗神のようであった。そう感じたのは、サニワだけでなく彼女の管狐も同じだったらしい。
『……首を刎ねたら、狗神の代用品になるかな?』
『餓死寸前まで追い込んでいませんからね。呪詛にはやや不向きだと思いますよ』
サニワたちが非常に物騒な考え事をしているとは露知らず、心配そうにズルズキンを見つめるズルッグ。先ほどまで技を伝授して貰っていたためか、ズルッグはズルズキンの事が気になるようで、ニャースを盾にしてボールの中へ入ろうとしなかった。
「先ほどまで技を教えて貰っていたからか、どうやらズルッグはズルズキンの事を案じているようですね」
「……首、晒す、だめ。……お墓、掘る、しなきゃ」
「掘るんじゃニャくて引っ張り出してやれニャ!」
地面から自力で這い出たズルズキンは、今度は正々堂々とバトルを申し込んだ。効果は抜群で一撃で戦闘不能に陥ったものの、攻撃を受けてからそれなりに時間が経過している。回復する時間は十二分にあったのだ。
「さっきのは油断していたからやられた。ちゃんとバトルしよう、そして俺がバトルで勝ったら協力してくれ、と申しておりますが」
「なんだ。最初っからそう言えば良いんだよ。良いぜ、そのバトル乗った!」
バトル狂のサトシがズルズキンの相手をするらしい。サトシはポカブを戦場へ送り出した。ポカブは鼻から火の粉を出し、気合は十分である。
ちなみにバトルの結果は、ズルズキンの敗北であった。ポカブの素早い動きに翻弄され、ダメージの一つも負わせられなかったのである。
その後、サニワに手当されながら大泣きするズルズキン。対するサニワは一切動じず、てきぱきと治療を進める。
いつもであれば相手の様子を見ながら治療を進めていくのだが、痛がっているのを黙殺し、傷薬を吹きかけているため少々荒療治のようだ。
「何故このような真似をしたのか、洗いざらい話していただけませんか?」
「イッツ・取り調べターイム‼︎」
ニャースとデントは、よくある刑事ドラマの自白シーンをノリノリで演じているが、サニワはそれを冷ややかな目で見ていた。
ちなみに取り調べ中に食べさせれられるカツ丼は実際は無い。取調室で何かを食べさせるのは「自白目的で利益を与えた」とされ、実際に処分された例もある。
確かに勾留中は自由に食事ができないわけではないものの、あくまで扱いは出前なのだ。取り調べ中にカツ丼が出てくるようになったのは、戦後最大の誘拐事件と称される某事件と、刑事ドラマの影響が大きいらしい。
某事件で差し入れしたとされる刑事本人は否定しているそうだが。閑話休題。
ズルズキンはわんわんと大泣きしながら自白した。大切な寝ぐらを取られてしまい、ツンベアーやペンドラー、ヒヒダルマに声をかけたものの、皆断られてしまい、キバゴを捕獲すれば協力して貰えると考えての犯行だったらしい。
話を聞いて同情したのか、サトシたちはズルズキンに協力するらしい。それを聞いたニャースとサニワとこんのすけはギョッとした目で彼らを見遣った。
「きょ、協力されるのですか⁉︎」
「だって放っておけないだろ?」
「おミャーらはもうちょっと人を疑った方が良いのニャ! 悪い奴らに利用されたらどうするニャ⁉︎」
「お前が言うなオブザイヤーでは?」
まるで刃物のような、こんのすけの鋭利すぎるツッコミに、ニャースはガックリと項垂れる。サニワは叱る素振りを見せるどころか、悪びれる様子もなく、プイっとそっぽを向いた。