第1話
「……向かいますよ、イッシュ地方へ。貴方と主さまを離すことができるなら、地獄の果てへも赴きましょう」
こんのすけが主人の肩に乗る。ソニアからくすね取ったのであろう、バウタウン発・カノコタウン行きのチケットを咥えていた。
サニワは嫋やかな動作で席を立つと、ソニアへ小さく会釈した。もちろんダンデには何もしない。最初から存在しないと決め込んでいるかのように。そして一切振り返らずに、研究所のドアを閉めた。
彼女とは入れ違いに、ダンデの弟であり、ソニアの助手でもあるホップが研究所に入ってきた。サニワはすぐに空を飛ぶタクシーでも使ったのか、ホップがその姿を見ることはなかった。
「ソニア、戻ったぞー! あれ? サニワはどこに行ったんだ?」
「さっき出て行ったところ。……もう。ダンデ君がサニワちゃんを怒らせるから」
「えぇー! 二人とも狡いぞ! オレだってサニワと話したかった! それに折角ナックルシティで好きそうなケーキを買ってきたのに……」
「残念だったな。それにサニワは近々イッシュ地方へ向かうらしい。いつ発つかは聞いてないが、あの調子じゃすぐに出発しそうだったぜ」
ダンデの言葉が終わると同時に、ホップのロトムスマホが着信を告げる。ソニアとダンデのそれも同様だった。メッセージアプリを開くと、キバナから事務連絡と彼の自撮り写真が添付されていた。
「あ、キバナさんからだわ。『明日、至急ジムリーダーたちはシュートシティのリーグ本部へ集まるように』だって! ……あと『ヌメルゴンとのツーショット! 可愛いだろ?』ですって」
「サニワがイッシュ地方に向かうから、その間の仕事の調整でもするんじゃないか?」
「大方それだろうな。ヌメルゴンは可愛いがお前は可愛くない、と返信しておこう」
「もうネズさんとビートが送ってるぞ」
「あとルリナとポプラさんも同じ事言ってるわ……。本当キバナさんは人気ないのね」
SNSはキバナに対する罵詈雑言の嵐であった。彼のSNSはしょっちゅう炎上しているが、グループトーク内でもタコ殴りにされていた。
こんのすけが主人の肩に乗る。ソニアからくすね取ったのであろう、バウタウン発・カノコタウン行きのチケットを咥えていた。
サニワは嫋やかな動作で席を立つと、ソニアへ小さく会釈した。もちろんダンデには何もしない。最初から存在しないと決め込んでいるかのように。そして一切振り返らずに、研究所のドアを閉めた。
彼女とは入れ違いに、ダンデの弟であり、ソニアの助手でもあるホップが研究所に入ってきた。サニワはすぐに空を飛ぶタクシーでも使ったのか、ホップがその姿を見ることはなかった。
「ソニア、戻ったぞー! あれ? サニワはどこに行ったんだ?」
「さっき出て行ったところ。……もう。ダンデ君がサニワちゃんを怒らせるから」
「えぇー! 二人とも狡いぞ! オレだってサニワと話したかった! それに折角ナックルシティで好きそうなケーキを買ってきたのに……」
「残念だったな。それにサニワは近々イッシュ地方へ向かうらしい。いつ発つかは聞いてないが、あの調子じゃすぐに出発しそうだったぜ」
ダンデの言葉が終わると同時に、ホップのロトムスマホが着信を告げる。ソニアとダンデのそれも同様だった。メッセージアプリを開くと、キバナから事務連絡と彼の自撮り写真が添付されていた。
「あ、キバナさんからだわ。『明日、至急ジムリーダーたちはシュートシティのリーグ本部へ集まるように』だって! ……あと『ヌメルゴンとのツーショット! 可愛いだろ?』ですって」
「サニワがイッシュ地方に向かうから、その間の仕事の調整でもするんじゃないか?」
「大方それだろうな。ヌメルゴンは可愛いがお前は可愛くない、と返信しておこう」
「もうネズさんとビートが送ってるぞ」
「あとルリナとポプラさんも同じ事言ってるわ……。本当キバナさんは人気ないのね」
SNSはキバナに対する罵詈雑言の嵐であった。彼のSNSはしょっちゅう炎上しているが、グループトーク内でもタコ殴りにされていた。