第十話
夢小説設定
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八木邸に戻ってくると、ちょうど外出から帰宅した新八さん達と鉢合わせする。
「あ~、くそっ!何なんだ、この閉鎖的な町は!俺はもう、江戸が恋しくなっちまったぜ!此処の人間とは、一生分かり合える気がしねえ!!」
新八さんは憤懣やる方ない様子で、髪を掻きむしっている。
『……どうしたの?出先で、何かあったの?』
すると新八さんの代わりに、平助が答えてくれる。
「オレ達、土方さんに言われた通り京の見回りをして来たんだけどさ。その途中で、押し借りを働いてる不逞浪士を見つけたから、そいつらから取られた金を取り戻したんだよ」
『そうなの?凄いね!……なのに、何で落ち込んでるの?』
平助は私から目を逸らして、沈んだ声音で答える。
「……取り戻した金を、押し借りに遭った商人のおっさんに返したんだけど……あんまり喜んでもらえなくてさ。オレ達も、不逞浪士の仲間みてえに思われてる感じだったんだよな」
「……ま、京ってのはそういう町なんだから、しょうがねえだろ。江戸みてえに、色んな藩の人間が集まってくる所とは違うんだし……どうしたって、余所者への偏見はあるさ」