いつか、貴方と
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いつも通りの朝。
「…あれ? 土方さんがいない」
幹部全員が集まるはずの広間には、土方さんだけがいなかった。
「ああ、トシはまだ仕事をしていてな。 朝餉はいらないと…」
どこか困ったように近藤さんが言う。
「またですか… 」
最近、土方さんはみんなとご飯を一緒に食べないことが多い。
仕事が忙しいのは分かるけど…
「そこで如月くん、お願いがあるのだが…」
「…はい?」
近藤さんから告げられたのは、少し意外なことだった。
「土方さん。 失礼します」
少し遅れて返ってきたそっけない返事に、私は襖を開ける。
「用はなんだ」
土方さんは私を見向きもせず、まだ筆を走らせている。
「土方さん」
「なんだ」
「土方さん!」
「なんだよ!」
大きく名前を呼ぶと、やっとこちらを見てくれる。
ああ、やっぱり少し疲れた顔をしてる。
私は近藤さんから告げられたことを実行しようと試みる。
「土方さん―息抜きしましょう」
「…は?」
そのときの土方さんの顔は、少し間抜けたものだった。
「息抜きだあ? …ったく、近藤さんは…」
あれ、バレてる。
しかし土方さんはまた机に向かい、筆を走らせる。
「悪いが俺はまだ、」
「局長命令です。 息抜き、しましょう」
断ろうとする土方さんに強く言うと、
「…わかったよ。 お前と近藤さんには敵わねえな…」
とため息をつき、やっと筆を止めてくれた。
「お茶飲みましょうか」
「ああ… 」
「じゃあこれ、どうぞ」
「これは、団子か?」
私が彼の前に差し出したのは、団子が乗っている皿。
「まさかこれ、ほたるの手作りか?」
「はい。 そのまさかです」
「すげえな…」
そう言って土方さんは団子を口に含む。
「ん、うめえ」
「ありがとうございます」
前に店で団子を買ってきたときは「甘いものは嫌いだ」って言って食べなかったのに…
「ふふっ」
「どうした」
「いえ、なんでも」
「そうか。 しかし、ほたるは料理が上手いな」
「そんなことないですよ、作るのは好きですけど…」
お茶を啜りながら言うと、土方さんが呟く 。
「お前みたいな嫁さんがいたら幸せなんだろうな…」
ポツリと。
「…えっ、」
「…… あ、俺、今の口に出てたか…?」
「えっと…はい」
「…げ…」
土方さんはあっちを向いて隠すけど、少しだけ見える顔は赤い。
「土方さ、」
「うるせえ、忘れろ」
「…はい」
どうしよう。
「…ふふっ」
すごく、嬉しい。
「…なんだよ」
「いえ、」
いつか、貴方と
そんな関係になれたらな、なんて…
「なんでもありません」
いつか、伝えたい。
「…そうか」
この秘めた想いを。
「…あれ? 土方さんがいない」
幹部全員が集まるはずの広間には、土方さんだけがいなかった。
「ああ、トシはまだ仕事をしていてな。 朝餉はいらないと…」
どこか困ったように近藤さんが言う。
「またですか… 」
最近、土方さんはみんなとご飯を一緒に食べないことが多い。
仕事が忙しいのは分かるけど…
「そこで如月くん、お願いがあるのだが…」
「…はい?」
近藤さんから告げられたのは、少し意外なことだった。
「土方さん。 失礼します」
少し遅れて返ってきたそっけない返事に、私は襖を開ける。
「用はなんだ」
土方さんは私を見向きもせず、まだ筆を走らせている。
「土方さん」
「なんだ」
「土方さん!」
「なんだよ!」
大きく名前を呼ぶと、やっとこちらを見てくれる。
ああ、やっぱり少し疲れた顔をしてる。
私は近藤さんから告げられたことを実行しようと試みる。
「土方さん―息抜きしましょう」
「…は?」
そのときの土方さんの顔は、少し間抜けたものだった。
「息抜きだあ? …ったく、近藤さんは…」
あれ、バレてる。
しかし土方さんはまた机に向かい、筆を走らせる。
「悪いが俺はまだ、」
「局長命令です。 息抜き、しましょう」
断ろうとする土方さんに強く言うと、
「…わかったよ。 お前と近藤さんには敵わねえな…」
とため息をつき、やっと筆を止めてくれた。
「お茶飲みましょうか」
「ああ… 」
「じゃあこれ、どうぞ」
「これは、団子か?」
私が彼の前に差し出したのは、団子が乗っている皿。
「まさかこれ、ほたるの手作りか?」
「はい。 そのまさかです」
「すげえな…」
そう言って土方さんは団子を口に含む。
「ん、うめえ」
「ありがとうございます」
前に店で団子を買ってきたときは「甘いものは嫌いだ」って言って食べなかったのに…
「ふふっ」
「どうした」
「いえ、なんでも」
「そうか。 しかし、ほたるは料理が上手いな」
「そんなことないですよ、作るのは好きですけど…」
お茶を啜りながら言うと、土方さんが呟く 。
「お前みたいな嫁さんがいたら幸せなんだろうな…」
ポツリと。
「…えっ、」
「…… あ、俺、今の口に出てたか…?」
「えっと…はい」
「…げ…」
土方さんはあっちを向いて隠すけど、少しだけ見える顔は赤い。
「土方さ、」
「うるせえ、忘れろ」
「…はい」
どうしよう。
「…ふふっ」
すごく、嬉しい。
「…なんだよ」
「いえ、」
いつか、貴方と
そんな関係になれたらな、なんて…
「なんでもありません」
いつか、伝えたい。
「…そうか」
この秘めた想いを。