日向ぼっこ
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『…………って一君、聞いてる?一く~ん?』
この先から、僕が探していたあの子の声が聞こえる。
少し早足で廊下の角を曲がれば、中庭を見下ろす縁側に座る彼女。
僕は幾日かぶりに見るその背中に近付くと、偶然を装って声を掛けた。
「あれ、ほたるに一君じゃない。何やってるの?」
『あ、総司、おはよ。一君が刀の手入れしてたから、それを見てたんだ。ま、俺の場合は日向ぼっこってところかな』
「ふうん、じゃあ、僕もお邪魔させてもらおうかな」
『うん、勿論だよ。座って座って』
僕はほたるの右側に腰を下ろすと、彼女の顔を覗き込む。
『うん?どうかした?』
「ううん、何でもないよ」
不思議そうに首を傾げたほたる。
京に来た頃より随分と伸びたその髪に、そっと触れる。
『総司?って、うわっ……』