夜風に吹かれて
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「それじゃ、お前も仕事に戻れ」
『え?もう良いんですか?』
俺が話を終えようとすると、彼奴はきょとんとした顔で此方を見上げる。
「……お前は、俺にまだ何か言われたいのか?」
そう言えば、ほたるは慌てて首を振り、そそくさと立ち上がった。
『いえ!そう言うわけでは!それでは、失礼します』
出て行こうとした彼奴に、俺は声を掛ける。
「夜だろうが、外に出る時は格好に気を付けろ。誰が見てるか分からねえんだからな」
『……はい、すみませんでした』
ほたるはバツが悪そうに目を逸らし、小さく謝罪の言葉を口にした。
「行け」
『失礼します……』
閉められた襖の向こうから、遠ざかって行く彼奴の足音が聞こえた。