裏方として
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そろそろやって来る頃だろう。
そう思った私は、廊下に出て、夜空を見上げる。
夜風が吹き抜け、髪を揺らした。
すると、キシキシと廊下を鳴らしながら何者かが近付いてくる音が聞こえてきた。
その足音は、真っ直ぐに此方へと向かってくる。
「今日は月が見事ですね」
空を仰いだまま、声を掛ける。
『…………』
「私に会いに来てくれたのですか?」
ゆっくりと振り返ると、そこには如月君が立っていた。
『総長……』
彼女は、それきり何も言わず、俯いたまま唇を噛んでいる。
きっと彼女は、私がこうなってしまった事に心を痛めているのだろう。
誰よりも人の痛みを分かり、己の事のように悲しむ事の出来る子なのだから。
「あなたが気に病む事はありません。これは私が決めた事ですから」
『ですが、俺はっ……』