休息
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その日、外務を済ませた俺は、京の町を一人歩いていた。
満足な睡眠が取れておらず、やや重たい瞼を無理矢理押し上げ、歩みを進める。
すると、刺さるような鋭い空気を感じ取り、慌てて振り返った。
「ほう、さすがだな。俺の気配に気が付いたか」
彼は、いつものように存在感のある佇まいで、そこにいた。
『伊達に新選組監察方をやっているわけではありませんので。それより風間さん、こんな所で何をしていらっしゃるんですか?』
俺は目を逸らす事なく相手を見据えたまま、さっと刀の柄に手を掛ける。
「そういきり立つな。今日はお前と刀を交えに来たわけではない」
彼の真意を確かめるべく、じっと睨むが、どうやら本当に刀を抜く気はないらしい。
だが、俺が刀の柄から手を離した瞬間。
『っ……!?』
目の前に、風間さんの顔があった。
そっと首筋に触れた指先が、先日、彼によって付けられた傷跡をなぞる。
離れなきゃ……!
そう思うのに、身体が反応しない。
風間さんは身を翻し、俺に背を向ける。
「ついてこい」
それだけ言うと、彼は歩き始めた。