第二百五十六話
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────そして、季節は春を迎えた。
雪が溶けたとは言え、まだ肌寒い三月の事。
官軍の艦隊が蝦夷を目指しているという、不穏な情報が五稜郭までもたらされた。
その艦隊は宮古湾に停泊するらしい。
多くの戦艦を持たない蝦夷共和国軍は、その旗艦を乗っ取る作戦を立て始めた。
作戦の実行には、副長も参加する。
五稜郭で留守番をするように命じられた俺は、彼が無事に帰って来てくれるよう祈っていた。
そして……。
宮古湾での甲鉄艦奪取作戦を終え、副長は遂に五稜郭へ帰ってきた。
彼が無事に戻ってきてくれた事に安堵して、俺は我慢出来ず涙が零れてしまった。
副長は苦笑していたけれど、俺が泣き止むまで傍にいてくれた。
でも……。
甲鉄艦奪取作戦は、失敗に終わっていた。
出港した艦船のひとつが失われ、有能な船長の一人も戦死した。
新選組からも戦死者が出たという。