第二百五十三話
夢小説設定
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明治元年十二月────。
『失礼します』
「おう」
書類に目を落としたまま声だけを上げる副長に、俺は苦笑した。
この五稜郭の執務室では、すっかりお馴染みとなった風景だけど……。
それでも、朝からずっとこんな調子ではさすがに疲れも溜まるだろう。
黙々と筆を動かす副長の前に、これ見よがしに湯呑みを置いてみた。
「茶を頼んだ覚えはねえぞ」
『はい。勝手に淹れてきました』
「…………」
漸く顔を上げた副長に、俺はにっこりと笑顔を向ける。
……睨まれたって怖くない。
静かな睨めっこの後、副長は溜め息混じりに言った。
「疲れてねえから心配すんな。俺には机仕事が向いてんだろうよ」