第二百三十九話
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「戦う事しか出来ない私達羅刹に、戦いの場も残されていないというなら────」
自分の部下だった羅刹を絶命させながら、総長はまだ淡い笑みを浮かべている。
「此処で終わりにしてやるのが、せめてもの情けというものでしょう」
広間が、しんと静まり返る。
一拍の間を置いて我に返った羅刹隊は、みすみす殺されるものかと自ら抜刀する。
「────平助」
「分かってるって!」
副長が静かに彼の名を呼ぶと、平助は元気良く答えて刀を構えた。
羅刹として全ての力を傾ければ、平助の姿もまた変容していく。
「山南さん、ちょっと格好つけすぎだって!何でオレらに言ってくれなかったんだよ?」
「まあ、月並みな言葉ですが……、敵を騙すにはまず味方からと」
二人は凄絶な笑みを浮かべながら刀を振るい、一人、また一人と羅刹の数を減らしていく。