第二百三話
夢小説設定
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総司の部屋を出た先の廊下では、厳しい表情の副長が何も言わず押し黙っていた。
俺は声を掛け事も出来ず、ただ彼の後ろをついて行く。
────そして、建物の外へと出た時だった。
「……いいか、ほたる。お前は先に江戸を出ろ」
『副長はどうするんですか……?』
「俺はもう一度近藤さんの助命について直談判してくる」
『お言葉ですが副長……、俺達に出来る事はもう全て、やり尽くしたはずですよね……?』
「出来る事は全部やったって何でお前に言い切れるんだ?結果が出てねえ以上、まだ充分とは言えねえよ」
『ですが長く江戸に留まるのは危険です!新政府軍はそこまで迫っているんです。新選組の皆だって、副長が来てくれるのを待っているはずです』
けれど副長は、冷たい瞳で俺の事を睨み付ける。
「ほたる。お前は俺の判断が間違ってると言いてえのか?文句があるならはっきり言え」
苛立つ副長に、俺はまっすぐと彼を見据えながら答える。
『お願いです副長。しっかりして下さい。今どうするべきなのか、副長はきっと誰よりも分かっているはずです。もし新政府軍に見つかってしまったらどうするんですか?』