第二百三十四話
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────魔窟。
夜になり、人の声の途切れたこの町を見て、そんな単語が頭をよぎる。
怯えたように戸を閉め切った家々が立ち並ぶ様は、まるでこの町から、人間という人間が消えてしまったかのようだった。
『町自体が、まるで死んでしまってるみたいだね……』
「この有り様が、山南さんの仕業って言うのか?……だとしたら、洒落になんねえよな」
『…………』
そうではない事を、祈らずにはいられない。
総長は、何も関係なかったと。
ちょっとした勘違いだったと。
……切に、願う。
思わず目を伏せた、その時だった。
「……ぐっ……!」
『平助!?』
平助の表情が、苦痛を深めていく。
考える間もなく、俺は刀に手首を押し付けて、一気に横に引いた。