第二百一話
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全ての敵を斬り終え、森の中に静寂が戻ってくる。
副長は刀を手にしたまま、此方に背を向け、立ち尽くしていた。
「……島田と雪村は、行ったのか」
『はい……』
「……ほたる。お前も、行け」
副長は、地の底から響くような声で俺にそう命じる。
いつもの俺なら、言われるままに此処を立ち去っただろう。
だけど今は……、今だけは、どうしても副長の言葉に従う事が出来なかった。
「……何をしてやがる?俺の命令が聞けねえのか」
攻撃的な響きを含んだ言葉で、副長は言う。
だが俺は、その場から離れなかった。
『……すみません。その命令は、聞けません』
「……副長命令だぞ」
苛立ちが、言葉の端々に滲んでいる。
だけどその言葉は、何故か今にも泣き出してしまいそうな切なさも含んでいて。