第二百十話
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副長が決死の思いで落とした宇都宮城だったけど……。
その四日後、薩摩・長州・大垣・鳥取などの藩で構成された二万もの援軍が駆け付け、あえなく官軍側に奪い返されてしまった。
戦いの後、大鳥さん率いる旧幕府軍は、一路、会津を目指す事となる。
負傷した副長は、何とか一命を取り留めたものの……。
生死の境を彷徨っていて、とても戦える状態ではない。
その為、戦線を離脱し、日光近くで療養する事となった。
────そんなある日の事。
包帯を換える為に副長の部屋を訪れた時、その光景に俺は目を見開く。
『…………っ!副長、何してるんですか!』
だいぶ持ち直してきたとは言っても、まだ寝ていなければいけないはずなのに、あろう事か副長は机に向かっている。
『駄目ですよ!起きて良いとは言いましたけど、長時間机に向かうなんて……!』
「そんなに長い時間じゃねえよ。これを書き終わったら、すぐ休むさ」
副長は、いつもの面倒臭そうな口調でそう言い切る。
『お願いですから、死にかけた後くらい、大人しくしてて下さい!』
「誰が死にかけだ。そこまで酷くねえよ。……こんなの、かすり傷だ」