第百九十話
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灯りも点っていない薄暗い部屋。
左之さんの腕に頭を載せたまま、彼の胸にそっと顔を寄せる。
「……ほたる」
『うん……?』
「お前……平気か?覚悟は出来てるのか」
左之さんのまっすぐな瞳が、俺を射すくめてくる。
これから先もずっと彼を信じてついて行くのか、迷いはないのか。
そんな問い掛けも、込められているのだろう。
『……選んだものの代わりに捨ててしまったもの……。それは、これから先もずっと忘れられないんだと思う。左之さんが言ってたみたいに何かを選ぶたび……迷い続けるんだと思う』
虫の鳴く声すら、聞こえてこない静寂。
月明かりだけが、僅かに障子から光を差していた。
『……でも、後悔だけは絶対にしない。大切なものがあるから』
しっかりとした決意を込めて、俺はありのままの気持ちを口にする。
「……似たような事、考えるもんだな」