第百八話
夢小説設定
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「では早速始めるとしよう。……こうしてほたるに稽古をつけるのは久しぶりだな」
『はい、お願いします!』
見えない敵を見据えるように俺は構えを取る。
「握りが甘い!」
すぐに局長の鋭い声が飛んできた。
「良いか。正面から斬り合いになった時、真っ先に間合いに入るのは刀であり、刀を持つ手でもある。握りが甘ければ、その時点で容易に刀を落とされてしまう。これは気を付けなければならん」
『はい!』
自分なりにいつも通りやっていたつもりだったけど……、こうして局長に見てもらうと、自分の癖や課題が見えてくる。
「ほたるの場合、腕力の問題で敵の斬撃を正面から受け止めるのは避けるべきだ。となると自然、斬撃を受け流す形になるが、この場合だと逆に、固く握りすぎていては────」
局長の教えを受けつつ、俺は何度も素振りを繰り返し、必死に修行するのだった。