第百七十話
夢小説設定
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────翌日の昼。
俺は千鶴ちゃんの許可を得て、綱道さんの診療所を訪れていた。
屯所からそう遠くない所にあった為、目印を教えてもらえば迷う事なく辿り着く事が出来た。
変若水や羅刹の資料があるとしたら……、やはり綱道さんの部屋だろう。
千鶴ちゃんに聞いた部屋の配置を思い出しながら、部屋の奥へと進んでいく。
────と、人影を見つけ、俺は足を止めた。
まさか……、物盗り?
そう思って息を殺し、相手の反応を窺う。
「そこにいるのは、誰だ?」
この声は、まさか……。
『綱道、さん?そこにいらっしゃるのですか……?』
部屋の奥にいる人影が、床を軋ませながらゆっくりとこちらに歩み寄ってきた。
「あなたは……、お久しぶりです、如月さん」
『綱道さん……。今までどちらにいらしたんですか?』
俺の問い掛けに、彼の唇がゆっくりと言葉を紡ぐ。
「……突然いなくなったりして申し訳ありませんでした。私は、とある藩に匿われていたのです」