第百四十六話
夢小説設定
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「はっ、はぁ、はっ、はぁ……」
「大丈夫かね?少し休んだ方が良いかい?」
「い、いえっ、大丈夫です。休んでる場合じゃないって事は、分かってますから」
私は汗を拭いながら、ズキズキと痛む足を引き摺って走り続ける。
私達は今、土方さんに命じられ、伝令として淀城に向かっている途中だった。
このままでは、薩長連合軍に押し負けてしまう。
夜襲に向けて援軍を呼び、少しでも戦況を有利にしようと考えての事だった。
「……淀城の方達、本当に助けて下さるんでしょうか?」
「何としてでも、助けてもらわねばなあ。……トシさんの為にも、絶対に。あの人にゃ、負けは似合わない。もう、あの人のあんな顔は見たくないからな」
井上さんの言葉で、私は先程の事を思い出す。
“もう、刀や槍の時代じゃねえって事だな────”
諦めにも似た溜め息を洩らしながら、土方さんはそう言った。