第百四十四話
夢小説設定
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奉行所を目指して森の中を駆け抜ける。
『っ………!』
突然、目の前に振ってきた砲弾に、慌てて足を止め、身を伏せる。
奉行所を出た頃に比べて落ち着いたような気がしていたが、それも束の間の事で……、辺りからは、激しい音が響き続けていた。
「ほたる」
『うん!?』
「手を貸せ」
言うなり一君は俺の手を取り、きつく握ったまま、木々がざわめく森の中を走り出した。
羅刹となった身では、日の光の下をただ動き回るだけでも尋常ではない体力を浪費するというのに……一君は、決して足を止めようとしない。
そして────。
「……此処まで来れば、大丈夫か」
森を抜けたところで、一君は漸く足を止めた。