第百二十話
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鬼が三人に、羅刹隊の暴走────。
一君は、新選組を離れて伊東派につきながら、その伊東派が不利と見るやそれを裏切って新選組に舞い戻ったと思われている。
その為、ほとぼりが冷めるまで屯所を離れ、今は紀州藩の公用人である三浦休太郎を警護する為に天満屋に滞在していた。
彼を此処に呼ぶべく、俺は勢いよく屯所の門を潜り、外へと飛び出す。
────と、誰かにぶつかって俺は足を止めた。
『………っ……!?』
……羅刹。
まさか、こんなところにまで。
刀に手を掛けたのと、力強い言葉が響いたのは、ほぼ同時。
「ほたる、頭を下げろ……!」
『一君……!?』
その声に従い身を低くする。
倒れた羅刹の身を見下ろして、何事もなかったように一君は口を開く。
「……羅刹隊の暴走が始まったか。厄介な事になったな」
『一君……何で此処に────』
「俺が斎藤さんを呼びに行ってきた」
『丞君!?』
一君の後ろから、闇に紛れた丞君が姿を現す。
「……急ぐぞ。奴らは何処にいる?」
「こっちです」
走り出そうとして俺の横を通り過ぎた一君が、振り返る。
「……安心しろ。俺はあんたを守り抜く……何があってもだ」
それだけ言うと、一君は前に向き直り、屯所の中へと走って行った。