第百十九話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
油小路の変の変から、まだ一ヶ月も経っていない。
夕食を終え、広間に幹部が集まって会議をしているところに、突然響いた外からの轟音。
『何……!?』
その音に皆が顔を見合わせる。
そこに飛び込んできたのは、顔に焦燥を貼り付けた魁君だった。
「大変です!────鬼が襲撃して来ました!」
一斉に外へと飛び出す。
そこには────まとわりつくような血の匂いと、骸の群れが広がっていた。
『この骸は皆、羅刹隊……!?』
その先へと視線を向けると、平助と総長が刀を構えて鬼の三人組を睨みつけていた。
「他の雑魚共より多少はマシだが、……お前らも所詮は紛い物か」
風間さんは迫る羅刹を一蹴しながら、まるで散歩するように歩みを進めていた。
「気を付けろ!敵は鬼共だけじゃねえ!……絶対に背を空けるな!!」
副長の声が夜の闇に響く。
血に酔った羅刹達が、敵味方の区別をなくし此方を襲ってこないとは限らない。
……ふと、俺は今出てきた屯所の方を振り返る。
総司は……?
病で伏せっている総司は、無事なのだろうか。
もしも血に酔った羅刹に、今の総司が襲われたら……。
それを想像すると同時に、俺は駆け出した。