第百十七話
夢小説設定
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────戦いが始まった。
新選組と御陵衛士。
新選組と薩摩藩士。
御陵衛士と薩摩藩士。
互いの刀がぶつかり合って混乱した戦場。
敵を牽制しながら俺は平助の元へ駆け寄ると、その背に自分のそれを合わせた。
「ほたる!?何やってんだよ、この馬鹿!斬られたらどうすんだ!?」
俺を庇うようにして身体の位置を変えた平助の声は、驚きと呆れと怒りが等分ずつ。
それでも……こうして自分に向けられる平助の声が聞けた事が、とても嬉しかった。
『ごめん。でも……平助と、戦いたい。大丈夫、そう簡単にやられたりはしないって』
そう言うと、平助は僅かに笑った。
そして、迫りくる薩摩藩士の刀を、次々と叩き落としていく。
「……やっぱさ、自分の道って、人についてくだけじゃ駄目だったのかもな……。最近はさ、いつも、新選組にいた時の事ばっか考えてたよ」
『俺も……平助の事をずっと考えてたよ。新選組の皆も、そうだと思う』
「……そっか……」
剣戟の音が、雨のように響いている。
また一人敵を退けて、平助は透明な笑顔を見せた。
「戻りてえな……。でも、もし新選組に戻ったって、今のオレは、何の為に戦えば良いのか分からねえけどさ」
『何の為に……?』