第九十八話
夢小説設定
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結局、昨夜は一睡も出来なかった。
外はうっすらと明るくなってきたが、千鶴ちゃんはまだ寝息を立てていて、俺は彼女を起こさないようにそっと部屋を出る。
井戸で顔を洗い、とりあえず広間にでも行ってみようと足を向けたところで、伊東参謀に出会す。
意外な組み合わせだけど、平助と一君も一緒だ。
『おはようございます』
「ああ、君ですか。おはよう」
伊東参謀は昨日の夜とは打って変わって上機嫌だった。
『何かあったのですか?』
「ふふふ、知りたい?」
『知りたいです』
「……教えない」
『…………』
「あっはははは!まあ、君にもすぐに分かりますわ。ねえ、藤堂君、斎藤君?」
どういう事なのかと、平助や一君を見る。
「……ん、まあ、なぁ」
俺と目が合った途端、平助は視線を逸らしてしまった。
『一君……?』
「今は知る必要はないという事だ」
平助とは対照的に、一君は俺の視線を真っ正面から受け止めた。
でも、その瞳からは何の感情も感じ取れない。
「行きましょう、伊東さん。平助も行くぞ」
「あ、ああ……。じゃあ、またな。ほたる」
そう言って、俺を取り残し三人はその場から去って行った。