第八十六話
夢小説設定
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肌を刺す冷気は消え、優しい陽射しが降り注いでくる。
そんな春めいた午後の事────。
「あれ、ほたる?こんな所でどうしたの」
『え……?』
突然掛けられた声に、俺は驚いて目を瞬く。
慌てて声の主を探せば、彼は境内の階段に腰掛けて此方を見ていた。
『…………』
「どうかしたの、ほたる?僕が此処にいると意外?そんな顔されると心外かなぁ。僕がお化けか何かみたいだし」
朗らかに微笑んで言う総司は、濡れ髪を肩に垂らしていた。
穏やかな風になびく髪が、普段の彼とは少し違う雰囲気を作っていて。
見るからに風呂上がりらしい格好だけど……。
『どうしてそんな格好で外に出てるの!?』
「今日は珍しく暖かいし、日向ぼっこも悪くないよ?」
『そういう事じゃなくて……!総司は体調不良でずっと寝込んでたよね?』
「うん。お蔭様で熱はちゃんと下がったみたい」