第八十話
夢小説設定
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今日は炊事当番。
まずは井戸から水を汲んできて、朝食の支度を始めよう。
京の冬はもう何度も越してきたが、この身を切るような寒さにはなかなか慣れない。
雪が降るのも珍しい事ではなく、今日もまた、見事なまでの雪化粧が施されていた。
『……にしても、冷たい……』
手はかじかみ、廊下の板床も芯まで冷え切っていて、足裏の感覚がなくなっていく。
それでも水の入った桶を持って勝手場に急いでいる時────。
「よう、ほたる!相変わらず早起きだな」
『新八さん!おはよう』
彼は寒さなど物ともしない、明るい声を掛けてくれる。
「見たか、外に積もった雪!ただでさえクソ寒いのに、何の嫌がらせかと思うよな?」
『うん、本当に』
新八さんは俺の手にある桶に目を落とす。
「水桶持ってるって事は……この寒いのに朝飯の支度か?何なら、他の隊士を叩き起こして手伝わせちまっても良いんだぜ?」
『大丈夫。俺が炊事当番なんだから、しっかり働かないと!』
新八さんにそう答えると、俺は勝手場に向かった。