第五十一話
夢小説設定
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『今日も、たんと楽しんでいっておくんなまし』
目当ての座敷に上がり込むのは、思いの外簡単だった。
【長州出身】。
これは最大の武器となる。
向こうの方言を知っている俺は、必然的に長州や、其方方面の浪士の接待に回されるのだ。
────俺は此処、角屋の芸妓【さくら】となった。
「さくらちゃん、こっちも酌してくれえな」
『へい、只今』
座敷内を、行ったり来たり。
少しの情報も聞き洩らさないよう、神経を研ぎ澄ます。
何度か部屋を変わり、各座敷で名を覚えてもらう。
客層と、話し言葉を確認。
あまり時間を掛けてはいられないが、今は任務を果たすべく、己の出来る事をやるしかない。