第四十三話
夢小説設定
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副長の言葉通り、数日後、新選組に【制札を警護をせよ】という命令が届いた。
そして、通常の巡察以外の組が、交代で見張りに当たる事となる。
幸い、一日目は何も起こらず、広間では新八さんが大きな欠伸をしていた。
「ふぁあ…… 一晩中、立て札を見張ってたから、眠いったらねえぜ。長州の連中と刃を交えるんならいざ知らず、札の警護じゃ、やる気も起きねえしな」
『新八さん。これも、立派な隊務のうちだよ』
「いやあ、分かってるんだけどよ」
「さすがに今日こそは、何か起きるかもな。今夜の当番は……左之、お前の組だろ?」
「そうだったな。……ま、隊務は果たすさ」
と、そこへ足音が近付いてくる。
「幕軍が長州藩ただ一藩に敗れたこのご時世、不良浪士を斬って捨てたところで、何が変わるとも思いませんが……」
伊東参謀が、皮肉めいた視線を此方へ投げ掛けながら微笑んだ。
「……伊東さん。新選組の仕事に文句でもあるんすか?」
左之さんも、鋭い視線を返す。
「いえいえ。立て札の警護とはいえ、大切な職務ですからね。まあ、せいぜい頑張って下さい。それでは失礼しますよ」
伊東参謀はくすくす笑いながら、ゆったりとした足取りで広間を出て行った。