第四十二話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
慶応二年九月────。
私は縁側にいる近藤さんに、お茶を届けていた。
「近藤さん、お茶をどうぞ」
「ん、む……、ありがとう」
近藤さんは腕組みをしながら、難しい顔で考え事をしている。
家茂公が亡くなって、先行き不安な時期なのだ。
そっとしておいた方が良いのかも……。
そう思って、近藤さんの傍を離れようとした時だった。
「……今、総司を松本先生に診せてるんだ」
そういえば沖田さん……。
変な咳してたもんね。
「……先生は何と仰ってたんですか?」
「まだ、何とも……、何か重い病気でなければ良いのだが。もし総司の身に何かあったら、あの人に申し訳が立たんからな」
「あの人……?」
「んむ……」
近藤さんは眉間に皺を寄せ、難しい顔になる。
「京に来る前、総司の姉のミツさんから、くれぐれも宜しく頼むと言われていてな。ミツさんを怒らせたら、どんな目に遭わされるか……、想像するだけで恐ろしい」
「どんな目にって……」
近藤さんともあろう人が、何を言うんだろう?
大袈裟な言葉を聞いた私は、思わずくすりと笑みを洩らす。
「いやいやいや、笑い事ではないぞ!あの人と口喧嘩するくらいなら、不逞浪士十人を相手にした方がまだマシだと思える程だ」
「確かに、俺もあの人は苦手だ」