第三十四話
夢小説設定
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慶応元年七月────。
青い月光が美しい、夜だった。
外務から戻った俺は、中庭に面した廊下を進んでいく。
『ん……?』
真夜中だというのに、中庭に人影がある。
中庭に佇んでいたのは、副長だった。
白々とした月光を浴び、ぼんやりと立っている。
彼は悲しげな顔をして、まるで何かを待つように、身動ぎもしないでいた。
どうしたのだろう?
見なかった事にすべきか、迷ってしまった時。
「こんばんは、土方君。遅くに申し訳ありません」
「呼び出したのは俺だろ。山南さんと昼間から話すってわけにもいかねえしな……」
総長が副長の、待ち人だったのかな。
「体調はどうなんだ?包み隠さず答えてくれ」
「ふふ。今は夜ですから、何の不自由も感じませんよ。強いて言うなら……。少し蒸し暑いくらいですね」
「太陽の光が苦痛ってんなら、そりゃ昼間は辛いだろうよ。分かってんだろ、山南さん。俺が聞きたいのは────」