第三十話
夢小説設定
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慶応元年六月────。
「……、本当にいたんです!!境内に幽霊が……俺だけじゃありません、他にも見た奴がいるんです!!」
『…………』
梅雨空の下、今日も外は大雨。
じめじめした湿気が、身体に纒わり付くようでちょっと気持ち悪い。
怪談話にはもってこいの、この季節。
「如月さん、どうしましょう!何かの祟りとか……俺達、呪い殺されるんじゃ……」
『何だって?……とりあえず、少し落ち着けって』
最近、隊士達の間で、変な噂が流れている。
夜の境内に人影を見たとか、足音がしたとか、何かが光ったとか……。
で、彼も昨日、遂にその姿を見てしまったらしい。
『でさ。その幽霊ってのは、どんな感じだったんだ?』
「髪の長い女の人でした。一人、ぽつんと空を見上げていたんです……」