【第一章】大戦、そして終戦へー。
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それから数日後。
ようやく凛香の退院が正式に決まった。
身体の損傷は順調に回復し、霊圧もある程度安定してきている。
まだ本調子ではないものの、四番隊での治療を続ける必要はなくなった。
ただし、暫くは療養を優先すること。
隊務への本格的な復帰は、身体の状態を見て判断すること。
それが退院の条件だった。
『やっと帰れる……!』
荷物をまとめながら、凛香は嬉しそうに呟いた。
「凛香、あんまりはしゃがないのよ」
『だって、久しぶりなんですもん』
「分かるけどねぇ」
乱菊が笑いながら、凛香が荷物を整えるのを手伝っていた。
「隊舎のみんなも待ってるわよ」
『本当ですか?』
「もちろん。あんたが起きたって聞いた時だって、みんな喜んでたんだから」
『……そっかぁ』
桜は少しだけ目を細めた。
帰る場所がある。
待っていてくれる人がいる。
それが、こんなにも嬉しいことだとは思わなかった。
「準備はできたか」
襖の向こうから、馴染みのある声がする。
『隊長!』
声の主である冬獅郎が、すたすたと病室へ入ってきた。
「歩けるか」
『もちろん!大丈夫です』
「無理はするなよ」
『分かってますよ〜』
そう言って自分の荷物を持ち上げようと手を伸ばすと、冬獅郎は横から凛香の荷物を掻っ攫う。
『へ?あ、いや自分で持ちますよ!』
「いい」
『でも隊長に持ってもらうなんてそんな』
「本調子じゃねぇんだ、自分の身体を気にしてろ」
そう言って先に歩き出す。
凛香は乱菊に目配せをしてから、その後を追った。
四番隊の廊下を歩くのは、これで当分はないだろう。
窓から差し込む光が、白い床に淡い影を落としていた。
外へ出ると、空はよく晴れていた。
久しぶりに浴びる外の空気。
凛香は思わず大きく息を吸い込んだ。
『……風が気持ちいい』
「そうかよ」
『はい!』
隣を歩く冬獅郎を横目で見ると、ひょこひょこと白銀色の髪型揺れているのが見えた。
こうして並んで歩くのも随分久しぶだ。
ふと、戦場で最後に見た彼の姿を思い出す。
あの時は、確かいつも通りの姿だった。
少なくとも、凛香の記憶にはそう残っている。
けれど、今の彼には何となく違う雰囲気がある。
やはり少し大人びたような、目つきが鋭くなったような。
やっぱり自分が三週間も眠っていたせいだろうか...?
『.........』
桜は小さく首を傾げる。
「何だ」
『いえ、何でもないです』
「そうか」
冬獅郎は凛香の様子を見ていたが、それ以上尋ねなかった。
ふと足元に目をやると、冬獅郎が自分の歩調に合わせて歩く速度を落としていることに気付く。
病み上がりの自分を気遣ったなのか、いつもよりもゆっくりと...。
そのことに気づいた凛香は、ふっと笑った。
『日番谷隊長』
「何だ」
『夏目第三席、これより隊務へ復帰いたします。改めまして、これからよろしくお願いします』
冬獅郎は一度だけ凛香を見た。
それから、いつもの調子で答える。
「……ああ」
短い返事。
けれど、それで十分だった。
二人の足音が、静かな道に重なる。
長い眠りから目覚めた凛香にとって、ようやく戻ってきた日常。
そして冬獅郎にとっては、ようやく戻ってきた、待ち続けた日常だった。
まだ知らないことは多い。
互いに気づいていないこともある。
それでも、今はただ。
隣にいることが、何よりも自然だった。
ようやく凛香の退院が正式に決まった。
身体の損傷は順調に回復し、霊圧もある程度安定してきている。
まだ本調子ではないものの、四番隊での治療を続ける必要はなくなった。
ただし、暫くは療養を優先すること。
隊務への本格的な復帰は、身体の状態を見て判断すること。
それが退院の条件だった。
『やっと帰れる……!』
荷物をまとめながら、凛香は嬉しそうに呟いた。
「凛香、あんまりはしゃがないのよ」
『だって、久しぶりなんですもん』
「分かるけどねぇ」
乱菊が笑いながら、凛香が荷物を整えるのを手伝っていた。
「隊舎のみんなも待ってるわよ」
『本当ですか?』
「もちろん。あんたが起きたって聞いた時だって、みんな喜んでたんだから」
『……そっかぁ』
桜は少しだけ目を細めた。
帰る場所がある。
待っていてくれる人がいる。
それが、こんなにも嬉しいことだとは思わなかった。
「準備はできたか」
襖の向こうから、馴染みのある声がする。
『隊長!』
声の主である冬獅郎が、すたすたと病室へ入ってきた。
「歩けるか」
『もちろん!大丈夫です』
「無理はするなよ」
『分かってますよ〜』
そう言って自分の荷物を持ち上げようと手を伸ばすと、冬獅郎は横から凛香の荷物を掻っ攫う。
『へ?あ、いや自分で持ちますよ!』
「いい」
『でも隊長に持ってもらうなんてそんな』
「本調子じゃねぇんだ、自分の身体を気にしてろ」
そう言って先に歩き出す。
凛香は乱菊に目配せをしてから、その後を追った。
四番隊の廊下を歩くのは、これで当分はないだろう。
窓から差し込む光が、白い床に淡い影を落としていた。
外へ出ると、空はよく晴れていた。
久しぶりに浴びる外の空気。
凛香は思わず大きく息を吸い込んだ。
『……風が気持ちいい』
「そうかよ」
『はい!』
隣を歩く冬獅郎を横目で見ると、ひょこひょこと白銀色の髪型揺れているのが見えた。
こうして並んで歩くのも随分久しぶだ。
ふと、戦場で最後に見た彼の姿を思い出す。
あの時は、確かいつも通りの姿だった。
少なくとも、凛香の記憶にはそう残っている。
けれど、今の彼には何となく違う雰囲気がある。
やはり少し大人びたような、目つきが鋭くなったような。
やっぱり自分が三週間も眠っていたせいだろうか...?
『.........』
桜は小さく首を傾げる。
「何だ」
『いえ、何でもないです』
「そうか」
冬獅郎は凛香の様子を見ていたが、それ以上尋ねなかった。
ふと足元に目をやると、冬獅郎が自分の歩調に合わせて歩く速度を落としていることに気付く。
病み上がりの自分を気遣ったなのか、いつもよりもゆっくりと...。
そのことに気づいた凛香は、ふっと笑った。
『日番谷隊長』
「何だ」
『夏目第三席、これより隊務へ復帰いたします。改めまして、これからよろしくお願いします』
冬獅郎は一度だけ凛香を見た。
それから、いつもの調子で答える。
「……ああ」
短い返事。
けれど、それで十分だった。
二人の足音が、静かな道に重なる。
長い眠りから目覚めた凛香にとって、ようやく戻ってきた日常。
そして冬獅郎にとっては、ようやく戻ってきた、待ち続けた日常だった。
まだ知らないことは多い。
互いに気づいていないこともある。
それでも、今はただ。
隣にいることが、何よりも自然だった。