【第一章】大戦、そして終戦へー。
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――懐かしい夢を見ていた
『おーい、日番谷ー!』
縁側の向こう、庭先を歩いていた小さな背中に声を掛ける。
歩くたびにひょこひょこと揺れる銀色の髪が、ぴたりと止まった。
『……ンだよ』
振り返った少年の眉間には、いつものように皺が寄っている。
『そんな怖い顔しなくてもいいじゃない』
「誰のせいだと思ってんだ」
『えー? 私?』
「他に誰がいる」
呆れたように息を吐く冬獅郎に、凛香はくすくすと笑った。
腰まで伸びた長い髪が、ふわっと風に揺れる。
この頃の凛香は、十番隊の第四席。
冬獅郎は第三席だった。
霊術院時代の同期という事もあり、今よりもずっと気軽に話しかけられて、時には上官という立場も忘れて言い合いになる事もあった。
『それにしても、日番谷って本当にちっちゃいくて可愛いよねぇ』
「……あ゛?」
自分の頭に手を当てながら、わざと自分と冬獅郎との身長差がわかるように手振りをする。
『あ、シロちゃん怒った?』
「殺すぞ」
『わあ、怖い怖い!』
「月影!!」
怒った声を背中に受けながら、きゃーこわーい!と声に出しながら凛香は楽しそうに走り出す。
そんな他愛もないやり取りが、毎日のように繰り返されていた。