壁ドン
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《土方歳三の壁ドン》
「あ・・・?」
千鶴が新しい酒を載せた盆を持って庭へ向かう途中、花見の行われている庭とは反対にある庭に面した廊下に、土方が立っていた。 その庭にも桜はあるが、陽があまり当たらないため、どちらかというと貧相な桜だ。その桜を土方はじっと見つめている。
「誰だ」
桜を眺めたまま訊ねた土方はそれでもそこにいるのが千鶴だとわかっていたようだった。
「すみません、お邪魔いたしました」
謝り去ろうとすると、
「別に邪魔じゃねぇよ。桜を見ていただけだ」
と声がかかる。 千鶴はそばにより、酒を勧めてみた。
「・・・いや、よしておこう。もう飲みすぎた」
そういえば、土方副長はあまりお酒は飲まれないんだった。しかも、飲むと豹変する・・・。
「・・・沢山飲まれたんですか?」
「そうだな・・・」
ふと、土方が桜から目をそらし、千鶴を見る。酔っているせいなのか、千鶴の瞳をじっと覗き込むように。 いつもの眉間にしわを寄せた顔ではなく、少し笑みまで浮かべた土方はどうにも色っぽくて、千鶴は思わず顔を赤らめて、目をそらす。
「何だ・・・なんで目をそらす?」
土方が一歩でる。なんでってことは、などと呟きながら、千鶴はあせりながら一歩下がる。さらに、土方が進む。 そうしているうちに、千鶴の背中が壁についてしまった。土方がすっと腕を上げると、千鶴の顔の横に、左手をついた。
「千鶴・・・?」
光が反射した土方の静かな紫色の瞳が目の前に来る。土方の吐息がもう少しで千鶴の顔にかかりそうになる。ゆっくりと土方の顔が近づいてきて・・・
「土方さん!」
離れたところで、土方を呼ぶ平助の声が聞こえた。あまりの出来事に固まった千鶴を見下ろすと、土方は空いた手で千鶴の髪を一度 す、となでると、ゆっくり体を離し、手をおろすと、声のしたほうへ歩いていった。 一気に緊張が解けて、はあぁ~っとため息が漏れた。い、今のは・・・真っ赤になりながらうつむく千鶴に、平助が声をかけてきた。
「あ・・・?」
千鶴が新しい酒を載せた盆を持って庭へ向かう途中、花見の行われている庭とは反対にある庭に面した廊下に、土方が立っていた。 その庭にも桜はあるが、陽があまり当たらないため、どちらかというと貧相な桜だ。その桜を土方はじっと見つめている。
「誰だ」
桜を眺めたまま訊ねた土方はそれでもそこにいるのが千鶴だとわかっていたようだった。
「すみません、お邪魔いたしました」
謝り去ろうとすると、
「別に邪魔じゃねぇよ。桜を見ていただけだ」
と声がかかる。 千鶴はそばにより、酒を勧めてみた。
「・・・いや、よしておこう。もう飲みすぎた」
そういえば、土方副長はあまりお酒は飲まれないんだった。しかも、飲むと豹変する・・・。
「・・・沢山飲まれたんですか?」
「そうだな・・・」
ふと、土方が桜から目をそらし、千鶴を見る。酔っているせいなのか、千鶴の瞳をじっと覗き込むように。 いつもの眉間にしわを寄せた顔ではなく、少し笑みまで浮かべた土方はどうにも色っぽくて、千鶴は思わず顔を赤らめて、目をそらす。
「何だ・・・なんで目をそらす?」
土方が一歩でる。なんでってことは、などと呟きながら、千鶴はあせりながら一歩下がる。さらに、土方が進む。 そうしているうちに、千鶴の背中が壁についてしまった。土方がすっと腕を上げると、千鶴の顔の横に、左手をついた。
「千鶴・・・?」
光が反射した土方の静かな紫色の瞳が目の前に来る。土方の吐息がもう少しで千鶴の顔にかかりそうになる。ゆっくりと土方の顔が近づいてきて・・・
「土方さん!」
離れたところで、土方を呼ぶ平助の声が聞こえた。あまりの出来事に固まった千鶴を見下ろすと、土方は空いた手で千鶴の髪を一度 す、となでると、ゆっくり体を離し、手をおろすと、声のしたほうへ歩いていった。 一気に緊張が解けて、はあぁ~っとため息が漏れた。い、今のは・・・真っ赤になりながらうつむく千鶴に、平助が声をかけてきた。