花音と世良はバイクを走らせ、長野のとあるキャンプ場へ到着した。
花音が事前にコナンたちから場所を聞いていたからこそキャンプ場の特定ができたのだが。
「あ、ほら、丁度今入って来たのコナンと阿笠博士じゃない？」
　花音が少しげんなりしながらも今入って来た二人組を指差す。
「お！　本当だ！」
　世良が阿笠とコナンが話しているところにニコニコと入っていく姿を見ながら花音は苦笑いを零した。
「ボクは断然お米よりパン派だけどなァ！！」
　世良がいることにコナンはとてつもなく驚いたのか目を見張っている。
「せ、世良！？　…の姉ちゃん…何でここに？」
「ごめんねコナン。朝真澄からツーリングに誘われちゃって。」
　花音は苦笑いしながらコナンの前にしゃがみ込んだ。
「おめー、昨日誘った時は寝る！　って断ってきたじゃねーか。」
「ごめんって。本当に二度寝するつもりだったんだけど真澄からメール来ちゃってさ。哀もいるっていうから下手に真澄一人で行かせるよりかは良いかと思って。」
　そんな花音とコナンを知ってか知らずか、世良は自分の分の食料を買い込んでいた。