ある休日の朝、花音は珍しく助っ人の部活も無く、ゆっくりと優雅な朝を過ごしていると、急にけたたましくスマホが鳴り響いた。
「…この着信音は…。」
　花音は人によって着信音を変えており、このうるさすぎる着信音は本人の喋り方をイメージしたそのままを着信音として設定したものであったので、すぐに相手がわかった。
「…もしもし、真澄？」
　少々げんなりしながら電話に出た花音は食器を浸しながら衣裳部屋へと入った。
「もしもし！　花音！　今から長野行かないか！？」
「おはよう真澄。今から長野って、もしかしてコナンたちのキャンプについてくつもり？」
　花音は一応誘われていたこともあったため、すぐに長野がコナンたちということに結び付いた。
「そう！　流石花音だな！　理解が早い！」
　花音は苦笑いしながらコナンに行けたら行くという旨を伝えていたため、キャンプも出来、且つ、バイクにも乗れる服装に着替えた。
「いいよ、じゃあ15分後に駅前に。」
　花音は一応着替えなどを適当にカバンに詰めて、バイクで駅へと向かった。