下着などを片付けると言い、樫塚がリビングから出て行っておよそ十分が経過していた。
「もう10分くらい経つが、圭さん戻ってこねぇな。」
「…トイレとかじゃない？　安室さん、先に始めましょう。」
　安室は花音の言葉に頷いた。
そして、花音が流す音楽を元に安室が車から持ってきた機械で盗聴器探しが始まった。
「よくテレビとかで見るこういうコンセントのやつって本当に盗聴器だったりするんですね。」
「えぇ。っと、これもですね。」
　樫塚の部屋からは大量の盗聴器が出てきていた。
「うわっ！」
　小五郎が奥の部屋を開けると、異臭の強さが比では無くなった。
「…この匂い。」
「この部屋にも、仕掛けられているようですね。」
　安室の機械はまた反応を示していた。
「ていうか、さっきからガキも圭さんもいないな。」
「…ま、放っておいたら？　コナンのことだし。今は盗聴器が先でしょ。」
　花音の言葉に、小五郎と安室は盗聴器探しを続けることにした。
「盗聴器はベッドの下のようです！」
　ベッドの下には、大きなスーツケースが出てきて、それを小五郎が引っ張り出す。
花音はうすうす中身が何かに検討をつけていた。
それは、安室も同じだった。
「クソ、何だ、この重さは。ふーっ、この中だな。盗聴器は。それに、匂いの元も。」
　安室がスーツケースをゆっくり開けると、そこには小柄な男が入っていた。