チョッパーを連れてキッチンに戻るとアヤカちゃんがさっきよりも荒い呼吸で苦しそうな表情をしていた。



俺はチョッパーに事情を事細かに説明した。



ﾁｮ｢そうだったのか…。それでずっと元気なかったんだな。｣



『ん…んーっ…。』



ｻ｢アヤカちゃん？」



ﾁｮ｢アヤカ！」



『んっ…ぅ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…。』



ﾁｮ｢うなされてる…。｣



ｻ｢アヤカちゃん…。｣



ﾁｮ｢とにかく熱を下げないと…。とりあえず医務室に運ぼう。｣



ｻ｢あぁ、わかった。｣



アヤカちゃんをそっと抱き上げるとうっすらと目を開けた。



ｻ｢気がついたかい？」



『………。』



アヤカちゃんは震える手で俺のシャツをギュッと掴んだ。



ｻ｢アヤカちゃん？」




『一人は…嫌……。怖い…の…。』



ｻ｢大丈夫。ずっとそばにいるから。｣



『サン…ジ君…。』



ﾁｮ｢アヤカ？」



『チョッパー…？』



ﾁｮ｢…ごめん。俺、サンジから全部聞いた…。｣



『そっか……。でも、いつかは言わなきゃいけないって…思ってたし…。だから大丈夫……。』



ﾁｮ｢そうか。…とにかく今は熱を下げよう。医務室に解熱剤があるから。｣



『ありがとう…。でも薬は効かないの…。』



ｻ｢どういうことだ？」



『霊力を失ったことで発熱してるから…霊力が戻らない限りは……。』



ﾁｮ｢そんな…。｣



『大丈夫…。日付が変われば元に戻るから…ね…？』



ﾁｮ｢………わかった。とりあえず医務室のベッドで休もう？」



『うん…。』





正直こんなに重い症状は初めて。

いつもは最初にめまいがするくらいで済んでたのに…。

どうしたんだろ。





ｻ｢医務室ついたぜ。｣



『ありがと…。』



ｻ｢安心して寝な。俺がずっとそばにいるから。｣



『うん……。』



小さく返事をしたかと思うとあっという間に眠りに入ってしまった。



ｻ｢かなり熱が高いな…。｣



ﾁｮ｢あぁ…。アヤカは日付が変われば元に戻るって言ってたけど…アヤカの体力が持つかどうか……。｣


ｻ｢アヤカちゃん…。｣



クソッ。
君がこんなに辛い思いをしてるのに
俺はただそばにいてやれることしかできないなんて…。



ﾁｮ｢俺、見張りに戻るけどなんかあったらすぐ呼んでくれ。｣



ｻ｢わかった。｣




『っ……はぁっはぁっ…。』



ｻ｢アヤカちゃん…苦しいか…？寒いか…？大丈夫だ。俺がそばにいる。暖めてやるから…。｣