日も傾きかけた頃。
夕食の仕込みを終えてタバコを吸っているとアヤカちゃんが入ってきた。



『あ～楽しかったぁ。』



ｻ｢今日は何したんだい？」



『今日はかくれんぼ♪すっごく楽しかったぁ。』



ｻ｢そりゃよかったな。｣



『…………。』



ｻ｢どうした？」



『え…。あ、なんでもない。』



俺はどこかいつもと違う様子のアヤカちゃんを不思議に思った。











やっぱり何度経験しても怖い……。






夕飯の時間。

いつもより元気のないアヤカちゃん。



『ごちそうさま…。』



ﾅ｢あんたほとんど食べてないじゃない。どっか具合でも悪いの？」



『…ちょっと疲れただけだから大丈夫。部屋で休んでるね…。』



そう言ってラウンジを出ていった。



ﾅ｢チョッパー。少し心配だからあとでアヤカを診てくれる？｣



ﾁｮ｢わかった。」






夕飯が終わりアヤカちゃんのところへ向かうチョッパーに俺もついていった。



〈コンコン〉


ﾁｮ｢アヤカ？入るゾ。」



中に入るとアヤカちゃんはベッドに座ったまま一点を見つめていた。



ｻ｢アヤカちゃん？」



ﾁｮ｢アヤカ？」



『……。あ…チョッパーにサンジ君。どうしたの？』


ﾁｮ｢なんだか様子が変だったから気になって見に来たんだ。｣



『ありがとう。でも、ちょっと疲れただけだし大丈夫だから。』



ﾁｮ｢そっか。じゃ今日は早く寝るんだゾ？｣



『うん、ありがと。チョッパーは優しいね♪』



そう言うとチョッパーはいつものように照れながら部屋を出ていった。



チョッパーが出ていったあとサンジはそっとアヤカの隣に座わるとアヤカの肩を抱き寄せた。



『サンジ君…？』



ｻ｢俺、そんなに信用できねぇかな…。｣



『え…？』



ｻ｢俺にはなんでも話してほしい。辛いことも嬉しいことも全部。｣



『サンジ君…。』



ｻ｢俺に隠してることあるだろ…？」



『隠してることなんて…ないよ……。』



ｻ｢そうか。アヤカちゃんにとって俺はその程度の存在だったのか。｣



『違うっ…！そうじゃなくてっ…。』



ｻ｢じゃぁなんなんだよっ！」



『サ…サンジ…君…？』



カッとなり怒鳴りつけるとアヤカちゃんの瞳が一瞬で怯えた瞳に変わったのがわかった。




ｻ｢もういい。｣


俺は低い声でそう吐き捨てると部屋を出た。