いつもと変わらぬ夕飯の時間。

他のみんなは気づいてないみたいだけど私にはサンジ君がいつもと違うのがわかった。



夕飯を終えてクルー達が寝静まった頃。
そっとラウンジの扉を開けると椅子に座ってタバコを吸うサンジ君の姿があった。


ｻ｢ん?どうした。寝れないのかい？」



『ううん。ちょっとサンジ君が気になって。』



ｻ｢俺が？」



『なんか元気ないから。』



ｻ｢そう見える？」



『うん。』



ｻ｢そうか…。｣



『何かあったの？』



ｻ｢いや、なんでもねぇんだ。｣



『本当？』



そう言ってアヤカちゃんの目と、肩に乗っているキツネの目が俺を見つめる。


ｻ｢ほんとだ…。｣



『サンジ君は隠し事できないタイプでしょ。』


ｻ｢なんで？」



『だって…。毎日見てればわかるよ。何考えてるかもね。』



ｻ｢全部…？」



『うん。私ずっと待ってたんだよ？』


ｻ｢待ってた?｣



『私せっかちだからもう待てない。』


そう言うとアヤカちゃんは立ち上がって俺の頬にキスをした。



ｻ｢アヤカちゃん！？」


『あなたが私に言ってくれるまでずっと隠してた。けどなかなか言ってくれないから。』


ｻ｢何言って…。｣



『私もあなたが好きだよ。』


ｻ｢嘘だろ…?｣



『嘘じゃないよ。』



ｻ｢じゃぁ…昼間のは…。｣



『昼間？』



ｻ｢マリモと二人で…。｣



『見てたんだ。あれは買い物に付き合ってもらってて、私がおっちょこちょいですぐつまづくから掴まってただけだよ♪』



ｻ｢アヤカちゃんはてっきりマリモが好きなのかと思ってた…。｣



『私が好きなのはサンジ君だよ。』



ｻ｢夢みてぇだ…。｣


そう言ってサンジはアヤカを抱きしめた。



ｻ｢俺と付き合ってくれ。｣



『はい♪』



こうして二人の幸せな日々が始まった。