時間は遡り、島に上陸する頃。


船番も決まり船を降りていくクルー達。



『ねぇゾロ。』


ｿﾞ｢なんだ。｣



『お願い！私の買い物に付き合ってほしいの。』



ｿﾞ｢なんで俺が。｣


『今日だけでいいから！』



ｿﾞ｢ったくしょうがねぇな。｣




『ありがとう。』






他のクルー達が降りたのを確認するとアヤカは船を降りた。



ｿﾞ｢で?どこ行くんだ。｣



『ちょっと待って。』



アヤカはゾロを引き留めると肩に乗せていたキツネを管の中にしまった。



『この島には私と同じ退魔師の人がたくさんいるんだ。その中でも管ぎつねを扱う家系は珍しくて中には奪い取って売ろうとする人もいるの。できるだけその人達に気づかれたくないからキツネをしまわなきゃいけなくて…。こういうことはゾロにしか頼めないから…。』



ｿﾞ｢そうか。｣



『ごめんね。』



ｿﾞ｢気にすんな。ほら、行くぞ。｣



『うん。』


アヤカはゾロの腕に抱きつくとゆっくりと歩き出した。








それから時間は経ち、あたりが夕焼けに染まった頃。




『今日は付き合ってくれてありがとう。』


船の近くでキツネを肩に戻しながら言った。




ｿﾞ｢おぅ。｣