荒い呼吸に熱をおびた体。


氷水をはった洗面器。

何度もタオルを絞って唯の額に乗せる。



時々うなされながら俺を探すように名前を呼ぶ唯。




『サ…ンジ…。サン…ジ…。』



ｻ「ここにいるから。」


そう言って唯の手を優しく握るとキュッと握り返してくる。




『はぁっ…はぁっ…。』



ｻ「唯？寒いのか？」


そう声をかけながら額に手を当てる。



ｻ「やべェな…。さっきより熱上がってる…。」

このままじゃまずいと思った俺は…



ｻ「唯。ごめん。俺、絶対手ェ出さねぇから。」



そう言って服を脱いで唯のベッドに入ると唯をギュッと抱きしめた。


熱を帯びているのに小刻みに震える体。




ｻ「俺が温めてやるからな。」




俺はいつの間にか寝てしまったらしい。




目が覚めると日は高くのぼり、隣りに唯の姿はなかった。




ｻ「唯…？」



すると庭の方から物音がしたので着替えて庭へ行くと唯が洗濯物を干していた。



『あ。おはよ！サンジ♪』



ｻ「唯。もう体はいいのか？」



『うんっ！おかげさまで♪』



ｻ「そっか。よかった。でも、その…起きたら俺裸でビビったろ…。」



『ちょっとね。でもずっと温めてくれてたんでしょ？ありがとう♪』



そう言って笑う 唯はいつもの唯だった。



まるで子供みたいに半ベソかいてた唯はどこへやら。




『サ～ンジっ♪』



そういいながら俺の胸に飛び込んでくる。



そうやって時々甘えてくるようになった唯をこれからも守って行きたいと思った。




ｻ「さて、飯にすっか！」


『うん♪』




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